全国で繰り広げられる大自然改造

黄海南道第2段階土地整理開始
来年初めに完了予定


 黄海南道の第2段階土地整理が始まった、と朝鮮中央通信が今月初旬伝えた。

 黄海南道土地整理の目標は10万町歩(1町歩=3000坪)。40余万の小区画田と約3万キロメートルの畔(あぜ)をなくし、数千町歩の新たな農地を得る。そして、対象になる土地はすべて1000〜1500坪の規格田になるという。

3番目の事業

 昨年10月から開始、120余日間で終えた黄海南道の第1段階の工事により、20万あまりの小区画田と1万余キロメートル畔がなくなり、規格田に姿を変えた。現在行われている第2段階土地整理は来年4月までに終え、黄海南道10万町歩の土地整理が完了する予定。

 黄海南道の土地整理は江原道、平安北道につぎ、3番目に行われる事業だ。98年から始まった江原道では3万町歩、99年から始まった平安北道では5万余町歩の土地が整理された。

 黄海南道の次の土地整理対象は平安南道と平壌・南浦市。現在総力をあげ推進されている价川―台城湖水路工事の基本工事が終わり次第(来年2月頃)、同時着手する。

 土地整理は金正日総書記が示した「大自然改造計画」により、98年秋から江原道で始まった。

 金正日総書記は江原道に5回、平安北道に5回、黄海南道に9回も現地に出向き、土地整理の指導を行った。

 農業省科学技術局チェ・ミョンヒョン局長は「いま建設者たちは、土地整理が一番難しいとされていた江原道で成功を収め、自信と勢いをもって作業を着々と進めている。土地整理が済んだ地域の収穫は確実に上向いている」と説明した。

土地の有効利用

 土地整理の主要目的は、食糧問題解決のため穀物生産量を増やすことと、総合的な機械化を実現し農民をつらい農作業から解放すること。

 食糧問題解決のためには品種改良、肥料などの問題もあるが、国土の80%が山地の朝鮮では、まずは20%の平地を農耕地として確保し、有効利用することが課題となる。

 建設者たちは小区画田と畔をなくして新たな農地を得るとともに、水路、噴霧施設などの構造物をつくりあげた。これにより、90年代から続いていた干ばつや洪水などの水害が緩和され、天候に左右されることなく穀物を確保できるようになった。

 さらに、傾斜がひどかったり段差がある農地に、トラクターなどの農機が入れない現象がなくなり、農業を機械化できる展望が開けた。

 昔から穀倉地帯として知られる黄海南道・載寧郡では、土地整理が行われた後、生産量がさらにアップしたという。財泉里のキム・ジョンヒさん(54)は「今年は100日間も雨が降らなかったが、土地整理のおかげで水がまんべんなく行き渡るようになり、稲は被害がなくむしろ収穫量は多くなりそうだ」と話しながら、「隅々まで農機が入れるようになり、農民たちは、『仕事は楽になったのに収穫は多い、農作業が楽しい』と喜んでいる」と語っていた。

 土地整理計画が全て完了すれば、朝鮮の農耕地は一新され、食料問題解決の展望も見えてくるだろう。(姜イルク記者)

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