春・夏・秋・冬 |
初春と初秋の頃、彼岸を過ぎると、決まって金モクセイの甘い香りが街を包む。俗世間の出来事のいかんにかかわらず、この自然の営みのサイクルがずれたことはない。さしずめ季節の変わり目を教えてくれる番人のような存在だ
▼今年の夏は7月、各地から気象台観測以来始まっての暑さが伝えられたかと思うと、8月に入り東日本などでは一転して秋のような涼しさが続いた。朝鮮半島南北では豪雨、天候にほんろうされる農作物の作況が心配された ▼春、本紙編集部で読者に朝鮮カボチャの種をプレゼントしたが、その出来具合はどうだったろうか。筆者も数粒を田舎に住むオモニに送ったのだが、7月の猛暑が幸いしてか、大豊作だったという ▼筆者の目的は実ではなく、子供の頃によく食べた葉っぱにあったのだが、遠距離、断念せざるをえなかった。その代わりというか先日、収穫された実と共に封書一杯に詰め込んだ種が送られて来た。また読者プレゼントした種を提供してくれた先輩からも、「隣の畑まで占領してしまうのではないかと心配するほどの豊作だった」という便りも届いた ▼異国の地に住みながらも民族の味は忘れられないものだ。子供たちにも伝えていきたい。読者の中で来年、朝鮮カボチャの栽培にチャレンジしたいと思う人がいたら種をお分けしますので、本紙社会部あてにはがき、ファクスで一報下さい。なお、数には限りがありますので先着順、種がなくなり次第締め切ります。あわせて、春にプレゼントした種の収穫いかんについても、一報をお待ちしております。(彦) |