トンポ就職情報センターHPリニューアル
求職・求人・スキル登録新設 希望職種、人材確保に便宜
在日同胞の就職、同胞企業などの人材確保のために昨年6月に開設された「トンポ(同胞)就職情報センター」(東京)のホームページ=http://www.ilto.ne.jp/(以下、HP)が9月末、リニューアルされた。同センターでは開設以来、各地の同胞生活相談綜合センターなどと連携を取りながら、情報誌「イルト(職場)21」の発行、ホームページの開設などを通じて、多くの有能な人材とやりがいのある職場を無料で紹介、あっ旋してきた。「今回のHPリニューアルを契機に、求職・求人情報をさらに多く収集し、同胞たちに便宜を図れるようにしたい」とセンター側では話している。
リニューアルされたHPは、就職情報(地域・業種別、アルバイト含む)に加えて、正社員、アルバイト、パートを含む求職・求人・スキル(特技・能力)登録、履歴書の書き方や面接マナーなどを説明したワンポイント講座、イベント・広告の項目で構成されている。 中でも目玉は、新設された求職・求人・スキル登録の項目だ。 求職する場合、HP上の求職登録表に簡単な履歴と自己PR、希望職種、勤務地と時間、月収(アルバイト・パートの場合は時給)などを記入して登録。センターのデータバンクに条件の合う求人企業があれば、後日センターから連絡がくるシステムになっている。 一方、求人企業は、事業内容、会社PR、募集人数および具体的な募集職種、採用条件、待遇、勤務地および勤務時間などを登録する。 今後、若い世代を中心に国際舞台への進出をめざす同胞が増えることを念頭に、日本企業や外資系企業からの情報もつのっている。 スキル登録は、各種資格や技術、特技などを生かし、同胞社会に貢献する人材を発掘することを目的に設置された。 センター側が希望する業種は、保健・看護、栄養士、社会福祉専門職員、講師(家庭教師を含む)、歌・舞踊などの講師、スポーツインストラクター、OAインストラクターなど。在職、求職中にかかわらず、広く登録を呼びかけている。 就職情報に現在登録されている業種は、遊技業、金融業、不動産業、飲食業、製造・加工業、卸・小売業、コンピュータ・通信関連、清掃・産廃業、医療・福祉関連、旅行業、美容院、その他サービス業(ホテル、タクシーなど)など。ITベンチャー企業からのプログラマーの求人もある。 センター側では、年末年始に向けて、乾物屋や宅配、電話受付のオペレーターなどのアルバイト求人が増えると見ている。 ワンポイント講座の項目では、男女雇用機会均等法、履歴書の書き方、電話のかけ方、面接マナー、転職フローチャートなどの内容が紹介されている。 センターでは、企業広告を兼ねたHP作成の代行サービスも行っている。 また、電話での求職なども受け付けている。TEL、FAX=03・5840・5222 精力的に取り組む 今回ホームページをリニューアルしたのは、在日同胞の就職と同胞企業の人材確保のために、センターの役割をいっそう高めていくためです。 在日同胞の就職事情は、たいへん厳しい状況下にあります。 日本総務省の発表によると、長期化する不景気にともない、日本の失業率は引き続き5%台で推移、社会全体に深刻な影響を与えています。これは就職問題において、いまなお民族差別を受けている在日同胞にとって、二重のダメージと言えます。 今回リニューアルされたホームページでは、新たに求職・求人登録の項目を設けました。雇う側と雇われる側、双方の問題を円滑に解決していくためには、より多くの情報と協力が必要です。例えば、ITを駆使したベンチャー企業、新事業への進出を目的にした企業がセンターを通じて積極的に求人すれば、その期待に応えられる同胞の技術と能力をも発掘できることになります。 若い世代が国際舞台にもどんどん進出できるよう、そのための受け皿も築いていく考えです。 倒産やリストラで職を失ったり、定年を迎えた同胞中高年の再就職、女性のパート先探しにも精力的に取り組んでいきたいと思います。(洪誠玉・同センター指導員) |