高麗医学総合病院  40周年迎えリニューアル

伝統医療を科学的に


 朝鮮の伝統医療である高麗医療の総合的な研究と人材育成、医療サービスの拠点である高麗医学総合病院が今年4月、創立40周年を迎えてリニューアルオープンした。

 全面的に建て替えられた同病院は平壌市内の大同江沿い、風光明媚な場所に位置し、高麗医学の名にふさわしく朝鮮の伝統的な建築様式を生かした独特の外観を誇る。建坪1万4500余平方メートルで、1、2棟に分かれている。

 1階には内科・外科の各専門病院と調薬室などがある。病院には循環器内科、消化器内科、腹部外科など合わせて52の外来診療科があり、いずれの科にも、現代的な医療機器が備えられている。

 2階にはコンピューター診断研究科、機能診断検査科、体質研究所、ベッド数400以上の入院病棟があり、3階には鍼灸研究所と手術室、科学成果展示館がある。

 鍼灸研究所内には手技治療科、鍼治療科、鍼診断研究科、鍼方法研究科、鍼理論研究科などがあり、科学成果展示館には過去40年間に同病院が研究開発、理論化した診断、治療法や新薬などに関する約1000件の資料が展示されている。

 同病院の関係者によると、高麗医学が西洋医学に比べて劣る部分は診断法だというが、近年ではレントゲンや心電図、脳波測定などを活用した西洋医学的診断法も取り入れ、すべての病気を科学的に診断して治療しているという。とくに同病院のコンピューター診断研究科では、患者の体質分類を科学化するためのプログラムを開発し、短時間で体質を分析することができるようにしている。

 40年前、たった33人の高麗医学研究者から始まった高麗医学総合病院はこんにち、百数十人の優秀な医師、研究者を擁する高麗医学部門の一大拠点となった。

 なおこの病院の新築には、在日同胞商工人が多大な貢献をした。

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