そこが知りたいQ&A
Q今年、「統一の扉を開く」
ことがアピールされたが
民族の利益を最優先
6・15共同宣言の徹底した履行へ
Q
今月10日、平壌で「わが民族同士で統一の扉を開く2001年大会」が開かれ、「7000万同胞に送るアピール」が採択された。アピールの内容は。
A 一言で言うと、21世紀最初の年にあたる今年を、祖国統一への画期的局面を開く意義深い年にしよう、と呼びかけている。 Q 具体的にはどのような方法で統一への画期的局面を開こうというのか。 A 6・15北南共同宣言を徹底して履行する、その一言に尽きる。 アピールの内容も、共同宣言に沿って、@民族同士が力を合わせた統一問題の自主的解決A連邦制の1日も早い実現B離散家族などの人道的問題の解決C北南間の多面的な協力と交流の活性化と合意事項の積極的実行――となっている。 そして、共同宣言発表から一周年にあたる今年の6月15日から8・15光復節までを「6・15―8・15民族統一促進運動期間」に定め、この期間に統一運動の一大高揚を起こすとともに、21世紀最初の8・15を全民族的な統一大祭典として飾ることを呼びかけた。 Q 民族同士が力を合わせて統一問題を自主的に解決していくには。 A 共同宣言のもっとも重要な精神が自主だ。朝鮮の分断が外勢によって強要されたものだから当然のことだが、その具体的な方法は、まず民族の尊厳と利益を最優先させ、これにすべてを服従させること。つまり、すべての事柄を、民族の利益になるのかどうかを基準にして判断し、利益になるのなら積極的に推進し、不利益になるのなら行わず、また行わせないということになる。 この問題では、外部勢力との共助体制排除が前提となる。朝鮮半島における外部勢力の利益は民族の不利益であり、したがって外勢の排除が民族の利益につながる。外部勢力との合同軍事演習などもそうだ。 つぎに、互いに行き来し、互いに会って誤解と不信を晴らして信頼しあい、団結すること。北南、海外の同胞が、思想や政見、宗教の違いにとらわれないで、共同宣言を支持するという一点だけで団結することは十分に可能だ。団体所属が違うからといって反対する理由は何もない。 Q 連邦制については、南側の一部に異論があると聞いているが。 A 現実問題として朝鮮半島の北と南には、社会主義制度と資本主義制度という異なる体制が存在する。その制度を1つにするとなると、双方とも自分たちの制度を放棄しようとしないので、衝突を避けられない。最後には武力を使ってでも制度的統一を図ろうとする。これは、朝鮮半島が再び戦火にまみれることを意味し、朝鮮民族にとって最大の悲劇となる。だから絶対に避けなければならない選択肢だ。 となると、残された道は、異なる2つの体制の共存に基づいた統一、つまり連邦制しかない。 南側の一部で制度的統一を主張する勢力がいるが、彼らの目的は、北を吸収することであり、実現不可能な「吸収統一」を叫ぶのは、祖国の統一を望んでいないことになる。 Q 今年を統一への画期的な年にしようという北側の決意のほどは。 A 大会翌日の11日に朝鮮赤十字会スポークスマンが声明を発表し、第3回赤十字会談の早期開催と離散家族の生死・住所確認、第3次訪問団交換などの積極的推進を明らかにしたのをはじめ、12日には北南経済協力推進委北側スポークスマンが第一回会議での討議内容を積極的に進めると述べている。また各界、各団体も相次いで談話、積極的な提案を発表している。なんとしてでも今年、統一問題で画期的な局面を開こうという真しな姿勢を、これら一連の提案から伺える。 Q 南側の反応は。 A 従来になく「肯定的に評価」している。 Q 在日同胞が全民族的な愛国運動に合流するためにはどうすれば良いのか。 A 前述のように、民族の利益になるか否か、6・15北南共同宣言を支持するか否かを判断基準にして、民族の利益になることならば積極的に推進し、共同宣言を支持するいかなる人物とも手を取り合っていくことだ。すでに総聯中央は、副議長名義で大会アピールを全面的に支持すると表明した。これに合流することが、もっとも合理的で効果的だ。 (関連記事) |