本の紹介

「続・くず鉄一代記」

山口の姜福心さんが出版


 本欄でも紹介した山口県防府市にある梁川鋼材グループ会長の姜福心さんがこのほど自伝「続・くず鉄一代記」を出版した。パチンコなど関連会社も手広く営む実業家の姜さんは、立志伝中のヒロインとして防府市周辺で知らぬ人はいない程。

 本書には日本の植民地支配の最中の1924年、全羅南道珍島で生まれた姜さんが、両親と男5人、女7人の兄妹に囲まれて、夜も明けぬうちから深夜まで、炊事、野良仕事、家畜の世話、掃除、内職、幼い弟、妹の子守り…など懸命に働いてきた様子や嫁いだ後の苦労話などを克明に綴った。さらに渡日後の地獄の労働の日々を振り返る。

 敗戦後の寝食を忘れて働く日々を活写しながら、夫と力を合わせて、やっと商売が軌道に乗った喜びなどが率直に語られている。

 過酷な現実の中でいかに女性が運命を切り開いてきたかを知る良書。(読みたい人は、本紙・「女性・家庭」欄にハガキでお申し込み下さい)

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