春・夏・秋・冬

 これまで、新しい年を迎えるたびに「激動の〇〇年」という表現が新聞の紙面を賑わしてきた。今年は新世紀、新しい100年の最初の年に当たるためなのか、こうした表現はほとんど影を潜めている。さて、読者のみなさんは新世紀元年をどのような思いで迎えられたのだろうか

▼私事で恐縮だが正月休み、親戚、兄弟らとの久し振りの再会の中で、政治にはまったくといってよいほど無関心を装ってきた旧友たちから、南北の状況がどうなっているのか、今年はどうなるのか、などについての質問を受けたことに新鮮な驚きを覚えた。金正日総書記と金大中大統領の歴史的な対面、6・15共同宣言発表によって、多くの同胞たちが「統一祖国」を実感として受け止めつつある事の一端を物語るものだろう

▼1日付の労働新聞など3紙共同社説は、「全民族が和合し1つに団結すれば、それがすなわち統一だ」と指摘した。長い分断の時間を通じて体に染み付いた冷戦思考は、そう簡単には消え去るものではないと思うが、同じ民族として共に手をたずさえて睦まじく親しく接していけば、統一は必ずついてくる、ということだ

▼しかし、神頼みでは前には進まない。アジテーションも必要ないだろう。祖国を統一するという固く強い信念、そしてその思いを背景にそれぞれの日常生活の中での、思い上がり、独断を排除した着実な1歩、行動だけがあればよいと思う

▼こうした新たな決意を胸に、今年もまい進していきたいと思います。読者のみなさん、本紙の愛読をよろしくお願いします。(彦)

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