自然災害で140万d損失

来年も続く食糧不足

朝鮮農業省農産局長談話


  【平壌25日発朝鮮中央通信】 朝鮮民主主義人民共和国農業省農産局長は、今年、旱ばつと高温、台風の被害によって、農業部門が大きな被害を受けたことと関連して25日、次のような談話を発表した。

 今年、朝鮮を襲った旱ばつと高温、台風被害はとくに農業部門に大きな影響を及ぼした。

 主要穀物である水稲とトウモロコシの種蒔きの時期、全般的な地域で降水量が例年の4〜5割ほどに落ち込み、一部の地方では40〜50日もの間、まったく雨が降らなかった。こうした旱ばつの影響により、各貯水池の貯水量は目標値のたった3〜18%しか満たすことができず、主要穀倉地帯である黄海南北道、江原道、咸鏡南道の田畑にほとんど農業用水を供給できなかった。その結果、全般的に田植えの時期が1ヵ月以上遅れ、田植えのできない地方まであった。

 さらに旱ばつと異常高温現象が8月中旬まで続き、田植えをした水田が乾いて水稲の根が腐ったり、成育期のトウモロコシが枯れてしまい、多くの水田とトウモロコシ畑でまったく収穫が期待できない状態になった。

 旱ばつと高温により生じた穀物収穫の減少分は、水稲36万トン、トウモロコシ66万トンをはじめ合計約100余万トンと推測される。これについては、朝鮮に駐在して人道主義的協力活動を行っている各国際機構が現地で直接確認している。

 また少し前、2回も大型の台風が朝鮮を襲い、4万6000余ヘクタールの水田と7万6000余ヘクタールのトウモロコシ畑を含む約14万ヘクタールの農耕地が流失、埋没、浸水した。台風の被害によって主要作物である水稲とトウモロコシの収穫量は少なく見積もっても40万5000余トンは減少するものとみている。

 結局、これらすべてを合わせて、朝鮮で今年、旱ばつ、高温、台風など自然災害による穀物損失量は、合計140万トンに達するものと推算される。したがって、来年も食糧不足状態が続くことは確実だ。

 朝鮮政府は、農業重視政策を一貫して掲げ、当面しては自然災害から復旧し、被災地住民の生活を落ち着かせるための実質的な措置を取っている。

 朝鮮人民は、今後も立ちはだかる難関を乗り越えながら、農業生産を1日も早く正常化し、持続的な食糧安全を実現するためにあらゆる努力を傾けるだろう。(朝鮮通信)

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