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敬遠しすぎもよくない栄養食品の卵
卵は、人間の体に必要な栄養素をまんべんなく含んでいる優れた栄養食品だ。それはひよこが成長するために必要な栄養素がすべて含まれているため。 しかしコレステロールの取り過ぎを気にして、食べるのを避けている人も多いのではないだろうか。 鶏卵(卵黄)には、コレステロールの動脈壁への沈着を抑える不飽和脂肪酸(リノール酸など)が多量に含まれているので、それほど心配する必要はないといわれている。 また卵は、人間の体内で合成できなく、タンパク質を形成する重要な要素となる約20種類の必須アミノ酸のうち、8種類をバランスよく含んでいる。 ご飯(米)のタンパク質には二つの必須アミノ酸が不足しているので、白飯に卵料理という献立にすればいっそう栄養価が高まるというわけだ。 ちなみに卵1個のカロリーは生の状態で約81キロカロリーだがゆでると約76キロカロリーに下がる。調理の仕方によってその消化時間も変わり、半熟卵の場合は約1時間半、固ゆで卵や目玉焼きはその倍の約3時間かかる。胃に負担をかけたくない時は半熟卵がお勧めだ。 スポーツの秋。運動不足は健康に様々な悪影響を及ぼす。日頃体を動かす習慣のない人は、この秋に気軽にできる運動を始めてみてはどうだろう。 ウォーキングは、筋肉を大きく動かす運動なので高血圧の予防やダイエットに適している。急激に体を激しく動かす運動は、筋肉内に乳酸という疲れの素が蓄積し、長続きしない。では、どのくらいのペースで歩くのが良いのだろうか。 目安としては、会話をしながら長い間続けられる位が新陳代謝を高め、体脂肪を燃やす最も効率の良い歩き方だ。少し汗ばむくらいの感じを維持するようにすればよい。1日40〜50分を週3回以上行うのがベストだ。 注意点は、「何分で歩こう」とか、「何キロ歩こう」とか結果にこだわらないこと。運動が負担になり、長続きしない。また、運動後は汗を流したくなるものだが、その時は必ずぬるま湯で。急に熱い湯や冷たい水をかけると血圧が大きく変動してしまうので注意が必要だ。 あぶら(脂質)は、栄養素の中でも最も重要なエネルギー源だ。「肥満の大敵」としてとかく目の敵にされがちだが上手に摂取して日々の健康に役立てよう。 あぶらには、常温で液体になる「油」と常温で固体になる「脂」の二種類があり、油には不飽和脂肪酸を多く含むリノール酸(コレステロールの善玉・悪玉をともに減らし、アレルギーの原因にもなる)、オレイン酸(悪玉コレステロールだけを減らし、動脈硬化を防ぐ)、EPA、DHA(魚に多く含まれ、血液をさらさらにする)が多く、肉の脂身や乳製品に含まれる脂には飽和脂肪酸が多い。各脂肪酸によってそれぞれの作用があるので各種をバランスよく摂ることが大事だ。 そのバランスとは、「肉の脂―1、植物油―5、魚の油―1」。1日1度は魚料理を食べたり、豆腐や牛乳などにも含まれるあぶらも考慮するなど、できる範囲内から食生活を改善してみよう。 |