春・夏・秋・冬 |
オモニ、息子、そして妹たちと、涙の再会を果たした第1次総聯同胞故郷訪問団のメンバーたち。ついに夢が叶った。熱い抱擁の、取り合った手が固く縛られたようにほどけなかったのも、無理からぬことだ
▼時代が変わった、状況が変わったことは幾度も指摘してきたが、総聯の同胞にとって今回の故郷訪問団の実現は、まさにそのことを実感として、肌で知った出来事だったと思う。もうこの歯車を、かつての不毛と消耗、非生産的な時代へと逆戻りさせてはならない ▼歯車はさらに加速して先に進む。シドニー五輪開会式の共同入場、国防相会談、赤十字の新たな合意、さらに南側からの白頭山観光団、北側からの経済実務団訪問。年末までには金永南最高人民会議常任委員長が、来春には今の動きを決定的に後押しする金正日総書記のソウル訪問が決まっている ▼金大中大統領は先日、朝日新聞社長らとの懇談の席で、「南北関係の進展が北日、北米関係の進展に結びつかなければならない。韓米日3ヵ国が緊密に協調しながら進めることが、南北関係を改善する道だ」と語った。今回の森首相との箱根会談でも、北に対する大型経済支援を強く促した ▼かつて、「韓米日共助体制」は、朝鮮を力で瓦解させることを目的に機能した。だから朝鮮は、「核疑惑騒動」渦中の朝米交渉において、主権を踏みにじる「特別査察」と並び、「共助体制」の解体を頑強に主張した ▼金大統領の発言は、その「共助体制」が南北関係を改善する性格に変化したことを意味する。本当に時代は変わったのだ。(彦) |