被災者復興支援制度


最高100万円
被災者生活再建支援制度/市区町村で受け付け

 愛知県は、被災者生活再建支援法の適用を決め、最高100万円までの、返済が不要の支援金を支給する。

 対象は、@全壊した世帯A全壊同等の被害を受けたと認められる世帯で、世帯主の年齢および世帯全員の収入合計額により、別表の区分に該当する世帯および要援護世帯。これには在日同胞も該当する。

 全壊同等の被害とは、住宅が半壊し、住宅の倒壊による危険を防止する必要があること、住宅に居住するために必要な補修費等が著しく高額となること、そのほかこれらに準ずるやむを得ない事由で住宅を解体、または住宅を解体された世帯など。

 支給の対象となる経費は、通常必要となる物品(自動炊飯器、レンジ、ガステーブル、冷蔵庫、掃除機、洗濯機、たんす、座卓、食器戸棚、寝具、電話機、テレビなど)の購入・修理費用および引越費用等に充てる経費など。

 申請には、@被災者生活再建支援金支給申請書A外国人登録済証明書Bり災証明書の写しC所得証明書D預金通帳の写しが必要。市区町村の担当窓口まで提出する。

 なお、過去の例をみると、申請から支給までに約1ヵ月かかっている。

対象世帯と支給限度額

収入合計額 

世帯主の年齢等 支給限度額

500万円以下の世帯

年齢不問 複数世帯
100万円
単数世帯
75万円
500万円超700万円以下の世帯 45歳以上の世帯または要援護世帯 50万円 37.5万円
700万円超800万円以下の世帯 60歳以上の世帯または要援護世帯 50万円 37.5万円

復興融資、募集中/住宅金融公庫

 住宅金融公庫名古屋支店は18日から、集中豪雨の被災者を対象に、金利などを優遇した災害復興融資の募集を始めた。同支店で取り扱うのは愛知、岐阜、三重県の被災者で、申し込みには原則として、り災証明書(別項参照)などが必要だ。

 住宅建設、購入、補修のいずれも利用できる。一番利用が多いとみられる補修資金の場合、限度額は木造で590万円、耐火・準耐火で640万円となっている。

 金利は、22日までに申し込むと、基準金利2・75%に対して1・9%。25日からは基準金利が2・8%に上がるため、金利は2・0%になる。そのほか、通常の融資に比べ、所得制限なども緩和する。問い合わせ=同支店(рO52・263・2900)。

車両保険は原則適用

 冠水したり、それらによってエンジンなどが故障した車に対する保険金は支払われるのか。

 河川のはんらんによる冠水の場合は、車両保険の自然災害「洪水」の被害の対象となる。ほかの自動車との接触や衝突に限定した1部の契約を除けば、原則として補償されるという。

 ただし、冠水の状況によっては、保険が適用されるかどうかの判断が微妙に異なることもある。

 手続きとしては、まず代理店などに連絡して状況や場所を説明する。そのうえで、担当者が損害を確認し、修理工場を交えて損害額が決まると、保険の限度額までが補償される。

り災証明書/市・区役所で発行

 金融機関の融資を受ける時などに必要なり災証明書はどこで、どうしたらもらえるのか。

 り災証明は、被災した人が市税の減免措置を受けたり、義援金をもらったりする際に必要となる証明書。「全壊」「床上浸水」「床下浸水」などの認定にもとづき、様々な支援が受けられる。各市・区役所の総務課で申請を受け付けている。

 本来は、各市・区役所の職員が被害を受けた地域を歩き、1軒1軒の被災の程度を記した「り災者台帳」を作成する。これにもとづき発行するが、被害の大きかった地域では、職員が被災者保護に追われて台帳作成が遅れている。

 このため市・区役所では、明らかに床上浸水などの被害があったとみられる地域に住む人には、簡単な住所確認だけで発行している。   
 水につかった車の車両保険の適用申請は、り災証明より簡単に出してもらえる「被災証明書」でOK。市営住宅など公的住宅の1時入居の申請も、被災証明だけで受け付けてもらえる。

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