広島で朝鮮学校生徒と日校生の交流


 日本の小学校に通う同胞生徒(日校生)がより多くの同胞の仲間たちと出会える場を――広島県の安芸、西地域に住む広島朝鮮初中高級学校初級部生徒と、日校生による、1泊2日の夏休み合同キャンプがそれぞれの地域で行われた。いずれも、幼い頃からの交流が大切という同胞らの要望で実行委が組まれ、今回初めて催された。子供たちは互いにふれあいを深め、仲間をいっぱい作り、夏休みの楽しいひとときを過ごした。

安芸地域
もうウリマルで名前書ける/夏一番の思い出

 県内の貸山荘「まつかぜ」で8月26〜27日に催された、安芸地域の「夏は丸ごとチャララ(育て)合同―見つけよう、僕たちの出会い!」(同実行委主催)には、朝鮮学校生徒10人と、日校生8人が参加した。日校生の中には、昨年10月に朝青安芸支部で開講したウリマル(朝鮮語)教室「ソンサリ(めだか)学校」の受講生たちも含まれている。
 合宿所に到着した子供たちはまず、互いの名前を覚えることからと、名札づくりを行った。

 今年、支部での夏期学校で初めてウリマルを学んだ金裕美(小6)・浩美(小4)ちゃん姉妹。この日は「もうちゃんと書けるよ」とにっこり。そして、自己紹介が済むと、男の子たちは鬼ごっこや腕相撲で大暴れ。朝鮮学校生徒と日校生のほとんどが初対面だったが、皆すぐにうちとけ、連絡先も教え合っていた。

 その後、夕食のカレーづくり、広島朝鮮歌舞団による紙芝居と歌遊び、花火や肝試しなどが行われた。

 2日目は眠い目をこすりながら、朝から陶芸・茶碗作りにチャレンジ。悪戦苦闘してようやく出来上がったところで、「色塗りは来月よ!」との言葉に、「えっ、また来れるの?」と生徒たちの目が輝いた。焼き上がった茶碗に絵付けをする際、生徒たちはまた集うことになる。

 帰りの車中で生徒たちは、初日に習った朝鮮の歌を大声で歌い、「夏休み中でいちば〜ん楽しかった。一番の思い出」(金梨花ちゃん・小3)と声をはずませていた。

 子供たちの姿を、目を細めて見ていた実行委メンバーの呉明淑さん(25)は、「朝鮮学校生徒と日校生も同じ同胞。今後も生徒たちがともにふれあい、学ぶ場を提供していきたい」と語っていた。

西地域
来年も会おう/朝鮮料理にもチャレンジ

 8月17〜18日、「国立江田島青少年の家」で行われた「フレンドリーキャンプ」には、朝鮮学校生徒7人と日校生8人、日本学校教員2人が参加した。

 キャンプは、「西地域の豊かな同胞社会づくりプロジェクト会議」が主催し、広島市と大竹市、両市の教育委員会が後援した。

 初日にペンイ(こま)づくりや室内運動会、キャンプファイヤー、七宝焼き体験などが行われ、皆すっかり仲良しに。

 2日目は広島朝鮮初中高級学校を見学し、調理室で朝鮮料理づくりにもチャレンジした。

 ふれあいを深めた互いの生徒たちは、来年もまた会おうと約束し、別れを惜しんでいた。

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