世界チャンプ洪昌守
総聯中央訪問、祝賀の集い
母校・東京第6初級も
総聯中央を訪問し、喜びを報告。徐萬述第1副
議長、許宗萬責任副議長とガッチリ握手(6日)
5日、洪昌守選手は在日朝鮮学生中央体育大会(東京・駒沢競技場)の開幕式に出席。「学生中央体育大会が僕を育ててくれた」と東京朝高ボクシング部時代を振り返り、大会参加者を激励した。さらに7日にはボクシング種目の競技会場(朝鮮大学校)を訪れ、後輩たちを激励した。
6日、洪昌守選手は父の洪炳允さん、母の権敏子さん、外祖父の権元玉さんらと共に総聯中央を訪れ、徐萬述第一副議長、許宗萬責任副議長をはじめ各副議長、団体責任者らと歓談。喜びの報告を行った。 徐第一副議長は総聯中央をはじめ全同胞の名で祝賀を送り、洪選手の健闘をねぎらった。洪選手は「僕ひとりの力ではなく、組織や同胞の愛と期待、応援があったから世界チャンピオンになれた。本当にありがとうございます」とあいさつ。試合内容やその時の気持ちなどについて説明しながら、「いつか板門店に特設リングを作って防衛戦をやりたい」など、今後の抱負を披瀝した。総聯中央では洪選手と家族、関係者のために午餐会を開き、記念撮影を行った。 また洪選手は同日午後、大田同胞祝勝会に先立ち母校の東京朝鮮第6初級学校児童らとの交流会にも参加した。 児童代表から花束、朝鮮地図があしらわれた手作りの「チャンピオンベルト」、寄せ書きなどをプレゼントされた洪選手は「みんな一生懸命に勉強して勉強のチャンピオンになってください」とあいさつ。「練習は一日にどのくらい?」「なぜボクシングを始めたの?」などの質問にもひとつひとつ丁寧に答えた。付属幼稚園の教室にも顔を出し、園児らの歌と踊りの歓迎を受けた。 8日、東京・北区の東京朝鮮文化会館では総聯中央主催の祝賀の集いと、東京都内の全朝鮮学校生徒らによる祝賀の集いがそれぞれ行われた。 アボジが感謝込め 2日、父の洪炳允さん(62)が営む大田区羽田の徳山産業・廃棄物処理場は、洪昌守選手の勝利を祝い駆けつけた地元同胞、日本人ら約四百人が焼肉を焼く煙で充満した。 炳允さんはこの日、応援してくれた地元の人々に感謝の気持ちを込めて祝勝会を開き、来てくれた人全員に焼肉とビールを無料、無制限で振る舞った。準備した肉は全部で100キロ。家族総出で味付けや会場の準備などを行った。 四時を過ぎた頃から続々と人が集まってきた。炳允さんはうれしくて仕方がないといった表情で、ビール片手に訪れた地元の人たちと握手した手をそのまま引っ張り席へと案内する。 午後7時頃、チャンピオンベルトを両手に掲げた洪選手が到着すると、会場の熱気は最高潮に達した。洪選手は握手、写真攻撃にもみくちゃにされながらも、顔馴染みの同胞らの温かい歓迎に笑顔で応えていた。初級部からの同級生らは「昔はいじめっこでやんちゃ坊主だったのに」と言いながら、大きく成長した幼馴染みの姿をうれしそうに見守っていた。 炳允さんが開く空手道場に通っていたタクシー運転手の藤本純二さん(39)はボクシングもやっていて、洪選手と一緒に練習したこともあるという。無名時代から試合は欠かさず見てきた。今回の世界戦にも応援に行った藤本さんは「今までのどの試合とも違い圧倒的に強かった。民族の誇りを担ったチャンスはとても大きく見えた。これからもずっとチャンピオンでいてほしい」と語った。 親戚で東京第6初級6年の李聖大君もリングサイドでヒョンニム(兄さん)のたたかいを見守った。「すごかった。いつも優しくて一緒に遊んでくれるチャンスヒョンニムがリングの上ではすごく厳しい顔をしてた。相手選手から血が出た時はびっくりしたけど、ヒョンニムは大丈夫だって思った。だって物凄く強かったから」(李明花記者)
どこへ行ってもすぐに人垣。朝大の女子学生に囲まれて(8日、総聯中央主催の祝賀の集いを終えて) |