取材ノート

国際結婚と民族の継承


 先日、東京で民族結婚のための「コリアブライダルフェア2000」が開催された。結婚と言えば、これまで2回、テバン(仲人)を請け負ったことがある。

 1組は民族結婚だったが、もう1組は国際結婚。日本人の新婦は、ウエディングドレスでバージンロードを歩いた後、式を挙げ、宴会ではチマ・チョゴリや和服、ドレスといった具合に次から次へとお色直しをした。

 チョゴリを着たのは、あれも着たい、これも着てみたいという考えからだったようだ。

 正直言って若干さびしかったが、それでも新婦が朝鮮民族について知り、在日同胞である新郎の妻として恥じないよう、新たな人生を出発してくれればと思った。

 20数年間、近所に住み、毎日朝鮮語であいさつを交わしていたアジュモニが、実は日本人だったことを最近知った。

 しかし別段、驚かなかった。朝鮮語を覚え、「朝鮮アジュモニ」として「生まれ変わり」、今でも非専従として総聯活動に携わっている夫を支えているからだ。その間の苦労は並大抵のものではなかっただろう。
 十月に結婚する予定の、20代の知人も国際結婚だが、彼らは朝・日双方の文化を大切にしていきたいという。

 本紙ではこれまで、国際結婚の現状を取材し、互いの理解が深められるよう努めてきた。

 問題は家庭内で、朝鮮民族の血を継承していくのかどうか、ではないか。そういった意味で南北関係の進展は、同胞社会で民族とは何かを、改めて考える機会になったのではないか。(羅基哲記者)

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