春・夏・秋・冬

▼「憤怒のために歯ががくがくする」とは、この場合をさして言うのだろう

▼国際的な旅行慣例にもはずれ、国家代表に対する初歩的な儀礼・道徳すら無視した米航空安全要員の破廉恥な対応に、同じ血をわけた同胞なら誰しもが怒りを禁じ得なかったはずだ

▼さらに怒りが増したのは、金永南委員長の訪米中止と関連した、朝日新聞(7日付)の社説を読んでからだ。その中に、次のような箇所がある。「…このぐらいのトラブルで訪米を中止したのは大人げない」。何をピント外れの愚かなことを言っているのか

▼国家の自主権まで犯され、人格を侮辱された当事者がとった至極当然な行動が、どうして筆者には理解できないのだろうか。かりに、日本の国家代表が朝鮮と同様な仕打ちを受け帰国した場合、「大人げない」と、一言ですませることができるのかどうかと、問いただしたい

▼朝鮮はこれまで、大国にへつらいこびることなく、血のにじむような努力で国の自主権を守ってきた。ゆえに、国家の尊厳を侵害された朝鮮はミレニアム国連サミットという特別な舞台で、自国の主張を展開する機会を放棄することもいとわなかったのだ

▼朝鮮は今回、国連の場で南北首脳級会談を開き、先の共同宣言の後続措置を詰める予定だったという。その機会を意図的に妨害したとしか、とれない米側の対応

▼米側は北の代表の入国査証を発給し、首脳会議期間に開かれる宴会にも招請し、朝・米間の高位級接触まで示唆していたのだから。そこに狡猾(こうかつ)な手法が見え隠れする。(舜)

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