春・夏・秋・冬 |
うれし涙、悔し涙、悲しみの涙。血涙、感涙、暗涙。いったい涙にはどれほどの種類があるのだろうか。辞典で調べてみると、人が流す涙と関係ないものもあったが、涙に関する言葉が、
50以上もあった
▼6月13日の金正日総書記と金大中大統領との歴史的出会いは、歓喜の涙だった。そして、南北赤十字会談での離散家族訪問団の交換合意は、希望の涙。54四年ぶりに再会した家族は、「一掬の涙」(両手に溢れるほどの涙)を流し、再び別れを惜しむ別涙を流した ▼在日同胞にとっても、それは同じだった。閣僚級会談で総聯の故郷訪問団問題が発表されたとき、同胞は故郷に思いを馳せて郷涙ほほを濡らし、離散家族の再会にもらい泣きした ▼日本で数年前、「涙の数だけ強くなれるよ」というフレーズの歌が流行った。その通りだ。涙で心が洗われるせいか、泣いた後は、気持ちを一新させることができる ▼日本の植民地支配によって、計り知れないほどの血の涙を流した。祖国解放を迎えて、その喜びを涙で表し、朝鮮戦争では、再び苦しみで大地をぬらした。これほど多くの涙を流した民族は、ほかにいないだろう。朝鮮民族は、世界でもっとも強じんな精神を持つ民族だ ▼悲しみは、克服することができる。苦痛も、耐えることができる。でも、喜びは、飽きることがない。歴史的出会い以来、この3ヵ月間、うれし涙を流し続けた。胸がときめく日々の連続だった。この涙を乾かせたくない。もっと、うれし涙を流したい。そして、もっともっと強くなりたい。(元) |