ざいにち発コリアン社会
南北共同宣言支持
各地で総聯、民団がジョイント
「マンセー」を連呼する朝鮮商工会の車栄鎬会長(右から2人目) 韓国商工会の鄭在洙会長(右から3人目) |
「われらの願い」を熱唱する参加者たち(大阪、生野) |
1世はチョゴリに身を包み歌に踊りに興じた(川崎) |
南北共同宣言で祖国統一の機運が盛り上がるなか、日本各地で総聯と民団が合同でフェスティバルや納涼大会を開いている。団体、所属を越えた同胞で盛り上がった集いでは、半世紀以上続いた分断の壁を取り払い、同胞社会の輪を広げていこうとの力強いメッセージが発せられていた。
[川崎] ここから38度線なくそう/商工団体がハナフェスタ 8月26日、神奈川・川崎では在日本朝鮮人川崎商工会(車栄鎬会長)と川崎韓国商工会議所(鄭在洙会長)が共同主催した共同宣言支持歓迎「川崎同胞ハナ(1つの心)フェスティバル」が川崎市立桜本小学校で行われ、同胞と日本市民二千余人で沸き返った。 開会を告げるファンファーレが鳴るや、総聯県本部の金佑鐘委員長と民団県本部の黄昌柱委員長、総聯川崎支部の李漢洙委員長と民団川崎支部の゙在龍団長らがステージに登場し、熱い握手を交わした。 主催団体を代表してあいさつした、車栄鎬・朝鮮人商工会会長は、「川崎から在日同胞の『三八度線』をなくし、日本の人とも仲良くしていきましょう」と語り、鄭在洙・韓国商工会会長も「私たちも同じ川崎の住民として、地元経済の活性化などに努力します。手と手を取り合って暮らしやすい街を作っていきましょう」と呼びかけた。 続けて両団体の会長が共同宣言を読み上げ、「今日を機に、地域で民族文化と権利を守り、お互い親ぼくと交流を深めるために努力する」ことを誓うや、会場の参加者が「マンセー(万歳)」を3唱した。 高橋清・川崎市長もあいさつ。会場では総聯、民団の女性たちが準備したチジム、キムチなどの朝鮮料理が販売され、ステージではチャンゴや朝鮮民謡、南のロックバンドの演奏などが披露された。 3時間にわたるフェスタが最高潮に達したのは合同農楽隊が会場1周した時だった。老若男女を問わず、同胞たちが次々と農楽隊に連なり、行列がどんどん膨らんでいった。 最後はステージに上がり、肩を組みながら「われらの願い」の熱唱。続けて夜空に参加者の「マンセー」がこだました。 1世のハルモニたちは喜びのあまりチョゴリに身を包んで踊りに興じ、2世はその姿に涙した。朝鮮商工会の車会長は、「準備は大変だったが、みんなの幸せそうな顔を見れて本当に嬉しい」と満面の笑顔だった。鄭会長も「3世、4世の時代にまで団体の壁を残してはいけないと思った。こういう場をどんどん設け、同胞の輪を広げていきたい」と語っていた。 フェスタが終わった後、近くの焼肉屋で開かれた打ち上げには100人を越えるスタッフが参加し、喜びを分かち合った。 1次会が終わるや、「若い者同士、仲良くしろ」と両青年団体のカラオケ大会も用意され、次代を担う若手に同胞社会の未来を託した。 [生野] 「ウリ民族1つ」/8.15解放記念 納涼大会 大阪の生野東地域では、総聯と民団傘下の同胞が南北共同宣言発表の喜びを分かち合おうと「6.15共同宣言歓迎、8.15光復節55周年記念 総聯、民団生野東支部納涼大会」を8月11日に開催した。会場の生野区巽公園は1500人の同胞で沸き返った。 大会は大阪朝鮮歌舞団、民団のオモニ文化クラブの「メアリ」による朝鮮民謡とチャンゴの演奏でスタートした。「メアリ」会長の李同順さん 参加者らは、100個の7輪を囲みながら祝杯を上げ、時間が過ぎるのも忘れんばかりに、歌と踊りに興じた。 会場の雰囲気が絶頂に達するや、朝鮮半島の地図に「南北共同宣言 歓迎!」と書かれたTシャツを着た総聯支部の申龍均委員長と民団支部の趙文豪支団長が舞台に上がり、Tシャツを交換。 堅く握った手を大きく挙げ、「ウリ(わが)民族は1つです。これから も仲良く、祖国統一のために頑張っていきましょう!」と熱く呼び掛けた。 参加者は「アリラン」、「われらの願い」を熱唱し、祖国統一を熱く祈願した。 |