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東京救急協会が「応急手当」ノ冊子

 財団法人東京救急協会(TEL 03・5216・9995)が、冊子とCD―ROMで「バイスタンダーのための応急手当」を発行している。バイスタンダーとは、けが人や病人が出た時にその場に居合わせた人のこと。

 119番通報を受けて救急車が現場に到着するまで、平均で5、6分かかる。呼吸や脈拍がないまま放置すると、生命が危ない。助かったとしても、脳の機能を回復させるのは極めて困難だと言われる。

 その場に居合わせた人が、救急隊が到着するまで応急手当てを施せば救命率も上がることから、いざという時の応急手当てのポイントがイラスト入りでわかりやすく紹介されてい 
る。

高血圧学会デ「ガイドライン」

 日本高血圧学会では、生活習慣の改善の具体例を挙げた「高血圧治療ガイドライン2000年版」をまとめた。1日にとる食塩を7グラム以下とするなどとしている。

 血圧が低ければ低いほど、脳出血、心筋こうそくの危険率が低いという研究結果が相次いでいるため、血圧の目標値は世界的に下がっている。世界保健機関(WHO)が99年に出した指針は「最高血圧130未満かつ最低血圧85未満」を正常域としている。

 「ガイドライン」はこの考え方を取り入れて作られている。

痛風招く尿酸値上昇、特に夏注意

 激しい運動、脱水状態、アルコールの取り過ぎはどれも尿酸値を急上昇させ、「高尿酸血症」から痛風の原因となるという。

 尿酸値が上がる要因としては、(1) 肥満 (2) アルコール (3) レバー、エビ、干物などプリン体の多い食事 (4) 激しい運動 (5) 脱水状態――などが挙げられる。

 アルコールの中でも、とくにビールは尿酸のもとになるプリン体の含有度が100ミリリットル中6.86ミリグラムと極端に高い。こう見ると、とくに夏に気をつける必要がある。

 また、血液中に溶ける限界を超えた尿酸は結晶化し、体内にたまる。内臓器官にたまると腎臓病、心臓病などの原因になる。

結核治療に厚生省がDOTS導入

 厚生省では、結核の発病率が高いホームレスの人たちなど住所不定者への治療を徹底させるため、「直視監視下短期化学療法(DOTS)」を導入する方針だ。これは看護婦や保健婦らが患者と毎日、直接対面して服薬を確かめるもの。世界保健機関(WHO)も結核対策の有効な手法として推進している。

 結核患者は近年、増加傾向にあるが、とくに栄養状態や生活環境の悪いホームレスの人などの発病率が高い。にもかかわらず、生活の不安定などが原因で治療を中断したり、薬を飲み忘れることも少なくない。

 DOTSでは、入院した場合、毎日、看護婦の前で薬を飲ませる。退院後も保健婦などがDOTSを続けるという。

受動喫煙者に配慮した分煙化

 喫煙は、本人だけでなく周囲の非喫煙者の健康にも影響を与えている。

 たばこの煙は、喫煙者がたばこやフィルターを通して吸い込む主流煙、火がついている部分から立ちのぼる副流煙に分けられる。主流煙は酸性だが、副流煙はアルカリ性で刺激性が強い。成分を比較すると、副流煙の方が有害物質を多く含んでいるとされる。

 喫煙者の周囲にいる人が、たばこの煙にさらされ、自分の意思に関係なく健康に影響を被ることを受動喫煙という。非喫煙者が受動喫煙による健康への影響を受けないようにするためには、分煙が必要だ。

 分煙とは、喫煙できる場所を指定し、そこ以外では禁煙とすること。禁煙、時間分煙、空間分煙などがある。

 医療機関や公共交通機関など不特定多数の人々が多く利用する場所では、分煙が早急に求められており、禁煙タイムや場所を設けるなど、すでに実行している所も少なくない。

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