総聯の同胞で訪問団構成
解放55周年の今年/速やかな実現を希望
総聯中央第1副議長が記者会見で談話
ソウルで開催された第1回南北閣僚級会談で総聯同胞の故郷訪問団構成と協力で合意したことと関連し、総聯中央の徐萬述第1副議長は1日、東京・千代田区の朝鮮会館で記者会見し、支持・歓迎の談話(内容は別項)を発表するとともに、内外記者の質問に応じた。
徐第1副議長は談話で、在日同胞が日本帝国主義の植民地支配のもと、強制労働、徴用、徴兵によって故郷を追われた犠牲者、子孫である点を強調、大多数が故郷を南においていると指摘した。 そのうえで、朝鮮解放(1945年8月15日)から55年が過ぎようとしている今日に至っても、自らの意に反して懐かしい故郷に帰ることもできず、異国での暮らしを耐え忍ばなければならなかったと述べた。とくに総聯同胞が、外部勢力による国土分断と民族分裂による政治的、人為的障害に阻まれ、故郷に帰れなかったと強調した。 そして、南北閣僚級会談の合意に基づいて、総聯の同胞で訪問団を構成すること、朝鮮解放55周年を迎える今年、速やかに訪問団が実現されることを希望すると語った。 徐第1副議長は記者の質問に答え、南朝鮮当局と交渉し総聯同胞の訪問団が早い時期に南を訪問できるようにし、まず1世を中心に高齢の同胞で構成することなどについて述べた。 談話全文 ソウルで開催された第1回南北閣僚級会談において、「北と南は総聯の同胞が訪問団を構成し、故郷を訪問できるよう協力し、これと関連して適切な措置を取る」と合意したことに対し、総聯中央常任委員会を代表して、これを熱烈に支持歓迎する。 在日同胞らは今、この報に接し、大いに喜び、感激と興奮に包まれている。 在日同胞は、日本の植民地統治時代に、強制労働、徴用、徴兵などによって故郷から引き離された被害者であり、その子孫である。 また、その大多数は南に故郷を持っており、望郷の念も切実なものがある。 海外同胞が故郷を訪れ、散り散りになった家族、親戚たちとの会いたいと願うことは、至極当然のことである。 しかし総聯の同胞は不本意ながら、祖国解放から55年が過ぎた今日に至るまで、懐かしい故郷を訪れることができないまま、異国暮らしを続けなければならなかった。 とくに総聯同胞らは、外勢による国土分断と民族分裂からもたらされた政治的障壁と人為的障害によって、故郷を訪れたくともそうできない、つらい状態に置かれてきた。 今回の第1回南北閣僚級会談における、総聯同胞の故郷訪問実現についての合意は全面的に、金正日総書記の賢明な指導によって実現したピョンヤンでの首脳会談および南北共同宣言からもたらされた、輝かしい成果だ。 わたしたちは今回の合意に沿って、総聯の同胞らで訪問団を構成し、故郷を訪れることになる。祖国光復55周年を迎える今年、できるだけ早い時期に実現されることを望む。 わたしたちは南朝鮮当局が、会談での合意どおり、総聯の同胞らの故郷訪問が、1日も早く実現されるよう、適切な措置をこうじてくれることを期待する。 わたしたちはこの機会に、すべての在日同胞が祖国統一の新しい里程標である南北共同宣言を実現するために、固く団結し、信念を持って、力強く進んでいくことを呼びかけるとともに、日本の各界と世論が、惜しみない支援を寄せてくれることを、望むものである。 2000年8月1日 |