同胞生活相談綜合センター
東京の全総聯支部で開設へ
念入りに打ち合せする相談員たち(東京・文千支部)
融資、就職なども相談
同胞がかかえる生活上の様々な悩みに答える「同胞生活相談綜合センター」が、総聯東京都本部管下のすべての支部で8月中旬を目途に開設されることになり、各支部ではその準備に追われている。猛暑のなか、支部委員長をはじめセンターに名を連ねる相談員らは、同胞の家を訪ねるなど奮闘している。 集中準備活動 総聯東京都本部管下ではすでに4月に江戸川、中杉(中野・杉並)、足立、新宿、荒川、板橋、大田と台東(5月)地区で、センターが開設された。 これら8つのセンターでは、90人の同胞有資格者を含む130人の専門相談員らが、法律、教育、福祉などの相談にあたっており、6月末現在の集計では全部で139件の相談を受け付けた。 相談の内容は、冠婚葬祭や朝鮮および海外旅行の手続きといったセンター開設以前から多かった相談に加えて、制度融資や就職問題、家庭問題などが新たに増えた。 また、数は少ないものの、民団同胞も相談に訪れており、これらはセンターが着実に支援層を広げていることを物語っている。 同時に専門相談員の動員体制を整えることによって、多様化する同胞の相談にも幅広く、専門的に応じられるようになった。 すでに開設したこれらのセンターでは今後、こうした相談体制を持続的に行っていけるよう常にスタンバイしていくことを課題としている。 すでに同期間中の7月に入って、豊島センター(7月17日)、北センター(同月26日)、葛飾センター、品川、港、目黒合同センター(同月29日)、練馬センター(2日)が相次いで開設され、同胞の相談をスタートさせた。 同胞の信頼得たい その1つ、8月7日の開設を目標に準備を進めている文千(文京・千代田)支部では、支部の活動家らが毎日集まり、最終の打ち合わせに余念がない。 新しく所長となる柳貞守委員長は、「地元の人たちはもちろん、とにかく同胞に密着したセンターとして、あらゆることに対応できる力強い同胞の相談員としてやっていきながら、同胞から信頼を得られるように全力をつくしたい」と抱負を語る。 文千では、粱文朱・弁護士、沈植・司法書士(税理士)、崔賢吉・行政書士ら専門家の相談に加え、それ以外にも結婚、就職、冠婚葬祭といった生活上のあらゆる問題を的確、親切にアドバイスしていく。 そのほかにも、渋・世(渋谷・世田谷)が5日、中央江東が8月中旬に開設される予定となり、東京都内に在住する同胞らの相談に対する万全のサポート体制を整えていく。 千葉、東京豊島、埼玉南部で開設 千葉同胞生活相談綜合センターが22日、県下で初めて開設された。 この日の開設には、総聯本部徐昌武委員長と沈載熊センター所長を初めとする85人の同胞と日本人らが参加した。 鄭泰洙副委員長があいさつし、「今後、センターは同胞のすべての問題に迅速に、正しく対応し、具体的な方法と措置を取っていきながら、同胞の生活の安定と向上に寄与していきたい」と語った。 千葉センターでは今後、当面して6人の役員と16人の専門相談員、十三人の巡回相談員で運営し、「訪ねよう同胞を、解決しよう全般の権利」というスローガンのもと結婚、教育、就職、権利、高齢者の五つの問題を柱に活動を行っていく。 同センターで専門の相談員として同胞の相談にあたる金国泰税理士(41)は「現在、同胞がいちばん望んでいるのは生活の安全だ。民族性を守りながら、豊かな社会を形成するために、微力だが頑張りたい」と抱負を語った。 一方、17日には東京都豊島同胞生活相談綜合センターが豊島区西池袋の支部事務所で開設された。 開設式には、総聯支部の金良光委員長(センター所長)をはじめとする地域の同胞とともに、大谷洋子・豊島区議会副議長、日朝友好促進豊島区議会議員連盟の鈴木健三郎会長、日朝友好豊島区民会議の岡田良一副会長ら60余人が参加した。 同センターは、13人の専門相談員を含め、31人の役員で活動する。相談員となった総聯本町分会の朴昌植分会長は「センターの開設は同胞の要求でもあり、そうした声を今回の設立に当たり、たくさん聞くことができた。これから先頭に立ってやっていきたい」と述べた。 さらに、9日には埼玉県南部同胞生活相談綜合センターも開設。同胞生活で提起される問題を解決し、生活上の便宜と権利を守るためのライフサービスコンサルティングセンター、同胞社会の民族性を守り、文化的情緒を育てるためのカルチャーセンターなどの役割を果たしていく。 千葉 東京豊島 埼玉南部 |