6.13〜15、平壌での2泊3日
歓迎の人波に深い感銘
最も必要な相互協力、信頼
鄭夢準・大韓サッカー協会会長
南北最高位級会談が行われた平壌での2泊3日は、現代史のなかでもめったにお目にかかることのできない「局面の大転換(Volte―face)」の現場を目撃できたという点で、貴重な経験であった。
金正日国防委員長の空港での出迎えに続き、集まった平壌市民の歓迎の人波には深い感銘を受けた。沿道に出た市民の正確な数に関しては様々な意見があったが、60万人と言えば南の軍人を1ヵ所に集めたのと同じ数なので、その規模がどれほどか分かるだろう。 私が昨年末に平壌に行った際、案内員が「平壌の春夏はパリのような美しさだ」と誇らしげに語っていた。その通り、6月の平壌は木々があふれ街並みが整然としており、都市全体が公園のような印象を受けた。アジアサッカー連盟(AFC)のピーター・ベラタン事務総長は、平壌にしばしば訪れた際に金日成主席とも会ったこともあるが、その時に平壌の美しさをオーストリアのウィーンと比べたこともあったという。 しかし今回の実務協議で北側は、「原則的に賛成し、南北最高位級が合意し、指示さえ下せば不可能なことではない」との立場を明らかにした。大きな前進であった。 今回の最高位級会談で始まった局面の変化はまさに、心を込めて布石を敷いていく作業だと言える。双方が共に協力するという互恵的な姿勢と、相互の信頼が最も必要とされる時である。 (東亜日報6月19日付から要旨転載) |