山で元気!
滋賀県・霊仙岳で記念撮影
霊 仙 岳
(1084メートル、滋賀県)
きれいな花が疲れを癒してくれる
ゆったりと波打つように広がる笹のりょう線からは、伊吹、琵琶湖の展望が開け、色とりどりの花が咲き乱れる。アルプスの花畑を行くような、花で有名な霊仙岳。6月4日、留学同京都OBの「山遊会」一行の10人は、3台の車に分乗し、クラブ結成後、11回目の山行に出発した。 天候が心配されたが、登山日和の晴れ。渓谷に沿っての登山路は快適だ。せせらぎの水の音に耳を傾け、巨大な岩壁の屏風岩を見てすごいと感動する。うるしが滝の瀑水に涼風を感じる。この滝の上流の沢登りが、夏の暑い時期の山行を快適にしてくれる。沢の両岸がひっつきあい、風欠洞になっている前の浅瀬を徒歩する時、川面から涼風が絶えず吹きつけて来る。「天然クーラーだ」と一同大喜びする。以後はこの渓谷の浅瀬から冷風を全面で浴びながら、最後のガレ場を急登する。「がんばれ! ここが一番しんどい急登場所、素晴らしい展望の頂上はもうすぐだ」と書かれた標識に苦笑いしながらも、息は上がっている。 頂上はだだっ広い、笹原の明るい広場の感じだ。展望もよい。北には雲を抱いている伊吹山がかすんでいる。1時を廻っている。女性たちが持ってきた辛い朝鮮パンチャンと、リーダーが背負って運んできたクーラーバッグの中の冷えたビールで乾杯し、遅い食事を楽しむ。お虎ヶ池、汗フキ峠方面に帰路をとる。琵琶湖を右手に見下ろしながら、黄色のキンバイソウが咲き乱れている花畑の草原路をハイキング気分で下る。紫がかった淡いピンク色のつつじが、所々で自分の存在を誇示するかのように咲き誇っている。赤い花を付けているクサボケも多い。花の中でも圧巻は、空木の花だ。1.5〜2メートルの高さの木に咲いているピンク色の奇麗な花がわれわれの疲れを癒してくれる。3.7キロの林道の歩行を短縮するため、まわしておいた2台の車に分乗し、近江温泉に向かう。 奇麗な花に感動し、歩行時間もたっぷり、変化の多い内容ある山行に満足し、温泉に疲れた身体を沈めた。ああ、満足! 大満足。 【コースとタイム】 上丹生〜浄水場〜うるしが滝〜経塚山〜霊仙岳〜お虎ヶ池〜汗フキ峠〜槫ヶ畑〜醒ヶ井養鱒場奥の駐車場(6月4日歩行時間5時間30分) 【山行アドバイス】 (1)マイカー登山が便利。醒ヶ井養鱒場奥の駐車場に車を置いておくと60分の時間短縮 (2)関西地方の同胞登山愛好家には特選の山。4月にはフクジュソウが咲き乱れる。 |