LINKS コリアン学生生活情報ネットワークの略。The Life Information Net work of Korean Studentsの頭文字を合わせた。資格取得、就職やアパート・下宿、アルバイト情報など、コリアン学生が知りたい情報を提供し、悩みや相談にも対応している。 当然英語のみの、徹底したマンツーマン授業
本紙で紹介したコリアン学生生活情報ネットワーク(LINKS)主催による、第1回目の在日コリアンのための短期米国英語研修(3月12〜25日)がカリフォルニアのKSアカデミー(写真)で行われ、社会人、大学院卒業生、日本の大学在校生ら計8人が参加した。10日余りの日程だったが、授業のほか課外活動、観光などを通じて、日常会話の語学力に磨きをかけた。東京朝高を卒業し、津田塾大学学芸学部国際関係学科で学ぶ成暎恵さん(2年生、19)に、初の渡米研修で学び、感じたことなどについて聞いた。 |
ブラッシュアップ
研修に参加したのは、家に届いたパンフレットを見て、これを機に語学力のさらなるブラッシュアップ(基礎からのたたきなおし)をはかりたいと思ったから。これからは英語を使ったビジネスが主流になると思い、高級部在学中に英検2級の資格を取得していたものの、会話に自信があったわけではない。だから参加した。日本社会では国際化の波に乗り遅れまいと、語学研修を中心にした外国留学が日常的なものになっている。同胞の中でも留学生が増えている。
また外国を実際に見聞し、そこでのいろいろな体験を通じて、在日コリアンとしての自分の存在を確かめることができると思った。
アパート探し、電話契約、銀行口座開設など課外活動で実体験
いっさいない妥協
授業は、独自のプログラムに基づき、少人数制で行われた。自己紹介や友人の紹介、手紙の出し方、道の尋ね方、レストランでの会話、電話のやりとりなど、日常会話が中心だった。
先生がマンツーマンでイントネーションや、リェゾン(連続発音)などをひとつひとつとても丁寧に教えてくれたので、多少の自信はついた。
日本での授業と違ったのは、考え方が「徹底していた」ことかな。当然と言えば当然だが、日本では英語と日本語を交えて話しても許してくれる場合があるが、ここではすべて英語。英語で話さなければ話が通じず、そこに妥協は一切ない。
実践通じ肉付け
プログラムの特徴の1つである課外活動では、大学の登録事務所を訪れ留学手続きをしてみたり、アパート探し、電話の契約、銀行口座の開設など、米国の大学に留学するための手順や、米国で生活するうえで必要な事柄を学んだ。2人1組でカーショップに行き、実際に車を購入するための商談をしてみるという貴重な体験もした。
また、ユニバーサルスタジオ・ハリウッドやマジックマウンテンなどを観光で訪れた。そのつど、米国人の話が理解でき、会話が通じた時はとてもうれしかった。
このようにして、課外活動や観光では、授業で習った内容を実践を通じて肉づけすることができた。
また研修には日本からコリアンのスタッフが全日程同行し、食事も充実していたので、とても安心して学ぶことができた。
異文化との接触で視野が広がった
コミュニケーション
研修期間、米国人とのコミュニケーションを深め、言葉や知識など異文化を肌で感じることによって、視野を広げることができたと思う。ハンバーガーは食べられないほど大きく、コーラもスモールで1リットルあった。食文化の違い、スケールの大きさを感じた。またショッピングに行った時のことだが、「かわいいスカートね」と気軽に話しかけてくる米国人女性もいた。これが米国流の人付き合いかと思った。
異文化を理解し、コミュニケーションを深めることは、その国の言葉を早くマスターするうえでおおいに役立つと思った。
在日コリアン
一方、ロサンゼルスのコリアタウンや在米同胞宅の訪問など、多くのコリアンと交流できたことも勉強になった。彼らは異国でもコリアンとして堂々と暮らしていた。彼らの生き方を見て、私たちも日本だけではなく、米国など海外にもこれから多く進出し、活躍する場を作っていくべきと感じた。
日本にいる時は、英語をマスターすればそれでいいと思っていたが、実際に外国に行って学んでみると、英語はあくまでも手段であると改めて感じた。それを礎に、自分のやりたいことをすべきだと思った。とくにスキルアップ(知識の向上)すればするほど、視野は広がる。
今回の研修で自分のやりたいことが何かをはっきりと探せたわけではないが、あらゆることにチャレンジし、多くの人との出会いの機会を積み重ねていけば、それは見つかると思った。 (羅基哲記者)
夏季研修参加者を募集中
期間 8月20日(日)〜9月3日(日)
研修校 カリフォルニア・KSアカデミー
宿泊地 カリフォルニア フルトン市内のホテル(2人1部屋)
申し込み 1次6月20日、2次7月20日
締め切り
※夏期研修はアウトドアなど大自然での実習も予定している。5、6月には東京と大阪で説明会あり。留学に関する説明、学習ノウハウなど、参加費無料。具体的な資料および問い合わせは5月8日以降、LINKS(TEL
03・3818・5350、FAX
03・3818・5202)に。東京都豊島区南大塚2−41−10河野ビル3階。 |
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