南北最高位級会談に期待
日本各党が歓迎の談話
金大中大統領が6月12日から14日まで平壌を訪問し、朝鮮労働党の金正日総書記と歴史的な出会いが実現し、南北最高位級会談が開催されるとの発表(10日)に対して、日本各界が歓迎の談話を発表した。
(「韓国」などの「」と見出しは編集部、順不同) 朝鮮半島の南北首脳が6月に平壌で会談することになった。 朝鮮半島分断以来、半世紀にわたる厳しい対立を克服して行われる両首脳の会談は、まさに世界史的、画期的な意義を有するものであり、両首脳の決断に心から敬意を表し、この会談を全面的に支持、歓迎する。 この会談が朝鮮半島の緊張を緩和し、民族の和解と共存、統一に寄与することを期待する。そして日朝国交正常化交渉の進展と北東アジアの平和と安定につながることを願う。 6月12日から平壌で首脳会談を開くことが発表されたが、私自身このことを総理在任中から主張していたことで、両首脳の英断に心から歓迎するとともに朝鮮半島の平和と安定につながることを期待する。南北朝鮮の首脳会談実現は、朝鮮半島の緊張緩和だけでなく、アジアの平和に寄与するものだ。 北朝鮮が日朝国交正常化交渉の再開に応じ、また、米朝交渉を行うほか、各国との関係改善について積極的に進めていることは、世界に対し胸襟を開こうとするもので、評価される。 多くの困難が予測されるが、歴史的な首脳会談を第一歩として、粘り強い南北間の対話を基礎として、交流、協力が拡大され、信頼関係が深まることを心から期待する。 今回の開催合意が実現されれば、史上初めての南北首脳会談となり、歴史的にも画期的な意義あるものとなる。 南北対話が進展することは、南北双方の緊張緩和につながるだけでなく、米朝協議や今月から7年半ぶりに再開された日朝国交正常化交渉にも好影響を与え、歓迎したい。今後の朝鮮半島を含む東北アジアの平和と安定に大きく寄与することを期待する。 また、金正日総書記が直接対話に臨む姿勢を示したことや、イタリアとの国交樹立にみられるように、北朝鮮の対外関係はダイナミックな動きを示してきている。今回の合意が南北間にとって歴史的な局面打開になるよう願っている。 わが党は、「韓国」の金大中大統領と北朝鮮の金正日労働党総書記との首脳会談を今年6月に開催することで合意したとの両国政府の発表を、朝鮮半島における南北間の不幸な対決の解決への道を開くものとして、心から歓迎する。 「韓国」と北朝鮮との間の軍事緊張と対立が解決され、両国間の諸問題の平和的解決への一歩が踏み出されることは、わが国を含む東アジアの平和と安全に深くかかわる切実な問題である。わが党は、分断後初の南北首脳会談の実現と成功によって、アジアの平和と朝鮮半島の平和の確立に大きく道が開かれることを強く期待する。 来るべき南北首脳会談は、日本と北朝鮮とのあいだの国交正常化交渉にとっても、重要な意味をもつ。わが党は、南北首脳会談と合わせて、この国交正常化交渉が成功をおさめ、東アジアの平和と安定の事業への貢献となることを希望するものである。 南北最高位級会談の6月開催を心から歓迎する。 朝鮮半島ひいては東北アジアの平和と緊張緩和にとって、南北の交流促進が極めて重要であることは言を待たない。会談は、平和を希求する両国と両国国民のたゆまぬ努力の結果であり、わが党はこれに深い敬意を表する。 会談の成功によって、朝鮮半島の緊張緩和に向けた両国の交流と対話がさらに大きく促進され、歴史的な7.4南北共同声明で明らかにされた祖国統一3大原則に基づいて統一を早めていくことを期待する。 おりしも、日本と朝鮮との間の国交正常化交渉が再開された。交渉が、南北最高位級会談の開催という事態を踏まえ、大きく進展することを期待する。 平壌に「韓国」の大統領を迎えて、南北首脳会談を開催するというのは、金日成主席の遺訓だ。主席は、金泳三大統領を妙香山に迎える下準備の最中に急逝した。 それ以来6年の歳月を経て実現する運びになったことは意義深い。その背景には、内部の体制固めに自信を深め、対話と交渉による南北平和統一を進めようという金正日総書記の英断がある。 他方、国内の軍部やタカ派を押さえて、辛抱強く「包容政策」を続けて来た金大中大統領の決意も、「韓国」民主化の闘士として並々ならぬものがあり、賞賛に値する。 両首脳の祖国統一と民族の繁栄の決断が、歴史的成果を生むことは疑いない。 日本は「過去の清算」を日朝国交正常化交渉の最優先課題として、少なくとも植民地支配に対する補償には無条件に応じて、平和統一に側面から協力すべきだ。 日本政府首脳は南北最高位級会談開催が発表された10日、それぞれ歓迎の意を表明した。 森喜朗首相は同日昼、首相官邸で、「会談は、両国の間でたゆまない努力をしてきた結果なので、大変いいことだと思う。アジアの平和のためにも」と、期待を表した。 河野洋平外相は同日午前、「南北対話に向けた両当局間の意欲の表れと思われる。史上初めてのことであり、画期的な意義を有する」「これを契機として南北対話がさらに進展し、朝鮮半島の緊張が緩和することを強く期待している」との談話を発表した。 青木幹雄官房長官も午前の記者会見で、「会談が実現すれば史上初のことで、画期的な意義を有すると理解し、歓迎している」と述べ、再開された朝・日会談にも「非常に良い影響が出てくるのではないか」との認識を示した。 |