春夏秋冬
さる5日は啓蟄(けいちつ)だった。啓蟄とは「蟄居(ちっきょ)していたものが啓(ひら)く」という意味。冬ごもりをしていた虫たちが外界に這い出し活動を始める。つまり春の訪れを告げる。春となると家庭菜園やガーデニングを始めようと思う人も多いのでは。本屋にもこの種の本が多く並ぶようになった
▼広いスペースがあったり、市町村から借りた畑があればいうことはないが、庭の一角、ベランダ、あるいは台所の一部でも十分に出来る。庭がなければコンテナ栽培もよいだろう。容器はバケツ、樽、バスケット(かご)など、土を入れて水抜きの穴を開けることができれば何でもよいが、一般的なのは鉢、プランターだ
▼野菜やハーブ、草花作りなど緑と土に親しむことによって、心を癒す園芸療法も注目されている。花や緑を育てることで、心身に障害をもつ人の治療やリハビリテーション、高齢者の生きがいや運動に役立たせようという療法の一種だ
▼障害者や高齢者に限らず、日頃、ストレスの渦の中にいる多くの人にとっても、ガーデニングを通じて植物をいたわる心が生まれたり、生活に潤いが出来る。そういった意味では、手軽に楽しめる最適な健康法の1つといえよう。手塩にかけた草花が1輪でも咲いた時の感激はひとしおだ。また収穫した食材を使って料理を作る喜びも格別
▼今月末に「健康・趣味」欄では家庭菜園やベランダ、キッチンでできるガーデニングなどに関する「本のプレゼント」特集をする予定。これを機に初めての人も、ガーデニングを健康法の1つに取り入れて見ればどうか。 (喜)