春夏秋冬


 2月18日付の朝鮮日報は、朝鮮のミサイル専門家が米国に「亡命」したと大々的に報じた。その3日後に事実無根であることが判明したが、一部の日本の新聞は、まんまと乗せられた。また22日付の東亜日報は、中国に脱出した日本人妻一家が、「北朝鮮工作員」によって連れ戻されたと報じた

▼朝鮮日報が、安企部と深い仲にあるというのは、周知の事実。朝米および朝・日関係の進展を妨害するために、「誤報」を流したと、容易に想像がつく

▼亡命者にはおよそ3つの共通点がある。第1にハイレベルな地位にいたと強調し、第2に会見の内容がショッキングで、第3に犯罪を犯しているということだ

▼96年2月にザンビアから亡命した玄ソンイルは、「高位級外交官」という触れ込みだったが、37歳(当時)で最下位の3等書記官に過ぎなかった。94年7月に亡命した康明道は、姜成山総理(当時)の娘婿で、北は核爆弾を5個所有していると発言して物議をかもした

▼玄と姜は、いずれも公金を横領し、加えて玄は、不倫の末の逃避行だった。もちろん、3年前に亡命した黄長Yも例外ではない。黄は国家の政策についてまったく知らず、既婚者の秘書を妊娠させたと平壌で聞いた

▼95年に人民軍上佐が亡命した直後、当時のバーンズ国務省報道官は、彼が実在する人物かという質問に「知らない。聞いたことがない。彼が何を話したかも聞いていない。あまりにも幻想的で…あまりにも信じられない、事実だと認められない、それほど幻想的な話だから…」と述べている。これ以上の説明は必要ないだろう。(元)

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