元「慰安婦」たちのドキュメンタリー、「息づかい」上映へ
4月からBOX東中野で
共同生活する元「従軍慰安婦」たちの証言と日常生活を撮影したドキュメンタリー映画「息づかい」が、4月1日から28日まで東京・中野のBOX東中野で上映される。
「ナヌムの家」(95年)、「ナヌムの家U」(97年)に続く同作品は、7年間にわたるピョン・ヨンジュ監督と「慰安婦」たちとの対話の集大成であり、そこに映し出されるのは、ハルモニたち自身が自らの意志で奪い返した、生の記録である。
98年から「息づかい」の準備にかかったピョン監督は、元「慰安婦」のハルモニが同じ体験をしたハルモニたちにインタビューする方法を取り入れた。
カメラマンは、元「慰安婦」リ・ヨンスさんと共に、ソウル、テグ、フィリピンと各地を巡り、「ナヌムの家」にも立ち寄る。ハルモニたちの暮らし方も、一人暮らし、老人ホーム、娘と一緒など、様々である。過酷だった体験の一部がまったく記憶から欠落している女性もいる。高齢になったハルモニたちが、一人一人亡くなっている事実も伝えている。
同作品は完成後、99年10月の第4回プサン国際映画祭でウンパ賞(最優秀ドキュメンタリー映画賞)を受賞し、同月に行われた山形国際ドキュメンタリー映画祭では、特別招待作品として最終日に上映され、絶賛を浴びた。
配給・パンドラ(TEL 03・3555・3987)。