春夏秋冬


 人の健康法には色々あろうが、健康的な生活を送るためには何よりも十分な休養が不可欠。疲労を回復させる十分な休養のためには、まずしっかり眠ることが大切。それは睡眠中に、成長ホルモンという子供にとっては身体を育て、大人にとってはタンパク質の合成や細胞の修復などに関わる役割を果たす物質が分泌されるからだ。この成長ホルモンが疲れた体を回復させる

▼このように人と睡眠は、切っても切れない関係にある。当然、睡眠に関することわざも多い。「寝る子は育つ」「枕を高くして寝る」などだ。ところで夜、ぐっすり眠ることは基本だが、昼寝の効用を知っていても悪くないだろう

▼昼食後、睡魔に襲われることは誰にもあると思う。全身の血液が脳に回らなくなるからだとよく言われる。しかし実際には、食べ物の中に眠りを誘う睡眠物質がたくさんあり、それらが脳に働きかけるからだ。タンパク質の中のトリプトファンは睡眠を促すセロトニンという物質を作り、カルシウムも眠くさせる効果がある。つまり食後の眠気は自然現象なのである

▼人間の脳は昼食後の午後1時ごろに低下するので、この時間に昼寝をしておけば、脳は活性化され、高い活動レベルを維持することができ、集中力を高める。これらのメカニズムを知って、昼食後の眠気を利用しない手はない

▼筆者の友人に、疲れた時は時間をとって都内を環状しているJR山手線に乗りぐっすり昼寝をするという人がいる。可能ならばほんの10分でも20分でも昼寝をしてみては。午後からの仕事の能率も上がるというものだ。       (喜)