パチンコ、パチスロ
産業フェア/幕張メッセ
最新機760台など展示
業界巻き返しへ熱風
「IT時代の経営」などテーマのシンポも
最新の遊技機と関連機器・サービスを一堂に集めた「パチンコ・パチスロ産業フェア2000」が23、24の両日、千葉県の幕張メッセで行われた。全国遊技機組合連合会と綜合ユニコム株式会社が主催したもので、メーカーと関連企業約170社が参加した。かつての30兆円から20兆円へと、市場規模が縮小傾向にある遊技業界だが、巻き返しへの意欲の表れか、フェアには予想を上回る5万3000万人の業界関係者が来場し、大盛況となった。その様子を伝える。
フェアにはパチンコ508台とパチスロ252台が出展され、人気機種の周りには黒山の人だかりが絶えなかった。とくに大手は、自社製品のキャラクターになっている有名タレントをPRショーに出演させ、人目を引いていた。
サブ制御基盤の採用によって音や光による演出効果を強化し、華やかさが増したパチスロ新機種はがぜん注目を集めた。メーカー関係者も「従来に比べ隔世の感がある」と自賛していたほどだ。
片やパチンコ機は、大半が一種(フィーバー型)製品で、数社が権利モノを参考出品したにとどまった。巷では、どのホールにもフィーバー機ばかりという「画一性」が指摘されているだけに、台の多様化が待たれる。
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あらゆる産業が、現在進行中の情報技術(IT)革命と無縁ではいられないと言われるが、今フェアで開催されたシンポジウムでも「遊技業界とIT」が真剣に論じられた。
エース総合研究所の平野宏・代表取締役会長は、「IT革命で顧客の生活環境は激変している。遊技業界も顧客の財布の中身を巡り、ほかのすべての産業と競争しているのだという認識を強めるべきだ」と指摘。展示場では、顧客の購買動向を把握できるICカードシステムや、ネットに接続できるゲーム機「ドリームキャスト」を通じて業界情報を配信する「R7」のブースが注目を集めていた。
今回のイベントは、2000年という時代の節目、しかもIT革命という波に洗われ、日本経済に薄日が差す中で行われた。これが、業界再生への転回点となることを期待したい。(ITや新台開発動向に関するシンポジウムの内容は、3月6日付で紹介)