BOOK−新刊から(当選者の発表)


 ☆わかりやすい朝鮮社会の歴史(朴垠鳳著、石坂浩一監訳、清水由希子訳)

 ソウルの実践文学社刊行の「韓国史ウラばなし」を訳出した同書は、21の内容から構成されており、テーマ別に朝鮮史の様々な側面と人物に焦点をあてながら知られざる歴史の素顔を解説している。記述もわかりやすく、新鮮で、依拠した文献を明示し、歴史を興味深く解き明かした社会・文化史の入門書といえる。
(1800円+税、明石書店)


 ☆超過滞在外国人と在留特別許可―岐路に立つ日本の出入国管理政策(駒井洋、瀬戸一郎、山脇啓造編)

 昨年9月、在留特別許可を求めて一斉出頭した超過滞在外国人21人(そのうち16人に許可)の在留の正規化を支持し、共同声明を発表、署名運動を行った外国人問題研究者らが緊急出版。昨年末に開いたシンポジウムでの報告を中心に、共同声明呼びかけ人らの原稿が加えられている。
(900円+税、明石書店)


 ☆私たちはどのような時代に生きているのか(辺見庸×高橋哲哉)

 昨年夏の通常国会で、新ガイドライン関連法、盗聴法、国旗・国家法、改正住民基本台帳法など、悪しき価値観の祖型が、いともやすやすと成立した。「個々の樹木というより、森全体が深く病んでいる」と見る気鋭の作家と哲学者は、99年の出来事を根源的に分析し、異議を唱え、ジャーナリズムに対しても厳しい批判を加えている。
(980円+税、角川書店)


当選者の発表

 抽選の結果、「朝鮮の子どもの遊び博物館」の当選者は次のとおり(敬称略)。

京都市の金悠希、奈良・桜井市の尹元植、愛知・瀬戸市の金行順、神奈川・横浜市の鄭和枝、宮城・仙台市の李英順。