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予備校・熟で工夫進む
少子化などの影響で縮小に向かっている予備校・学習塾業界で、経営や講義形式の工夫が進んでいる。
三和総研によると、予備校業界は1979年以降、共通一次試験実施による進学熱の高まりなどを受けて拡大。現在では株式公開企業が19社におよぶ。
しかし18歳人口の減少や、大学新設・学部増設に伴う需給関係の緩和によって、浪人生を対象とした市場が縮小に向かっており、現在は現役志向の高まりから拡大している高校生市場も、次第に成長が鈍化すると見られる。
こうしたなかで、業者間の競争も本格化。大学受験情報や教材・講義ノウハウに強みを持ちながら、有名講師の人件費回収に悩む大手予備校は、情報やノウハウで劣る地方の中小塾と提携し、通信衛星を用いた講義配信などの事業に乗り出している。同総研では、こうした事業の進展によって、業者の系列化が進むと見ている。