デビットカード、600金融機関が参加  
来月から10万店で利用可


 3月6日から、617の金融機関のキャッシュカードが、「デビットカード」としてショッピングの支払いに使用できるようになる。利用できる店舗も、現在の1万店強から、約10万店に広がる。今月8日に日本デビットカード推進協議会が発表した。

 デビットカードは、キャッシュカードを店頭の専用端末に通し、ATMと同じ暗証番号を入力すると代金が即座に口座から引き落とされるシステム。昨年の1月から首都圏中心に利用が始まった。現在は9つの金融機関のカードが使える。

 3月からは郵便貯金、都銀7行、シティバンク、信託銀3行、地銀62行、第二地銀40行と、信金、信組、労金が加わる。

 こうした本格運用は、消費者の口座がある金融機関と、加盟店の口座がある金融機関の取引データを集計・相殺する、NTTデータ運用の「クリアリングセンター」が稼働するのを受けて可能になった。

 消費者は、デビットカードを使っても金融機関に手数料などを払う必要がなく、クレジットカードのような入会金や年会費が必要ない。一部の加盟店では、ポイントの還元率などでクレジットカードより優遇している所もある。

 加盟店にとっても、メリットは大きい。今まではすべての金融機関と契約が必要だったのが、1つの金融機関との契約で済む。金融機関に支払う手数料率も約1〜2%で、クレジットカードより低くなっている。

 カードの利用件数は昨年1年間で39万件だったが、5年後には、年間11〜12億件が見込まれている。