在日の権利などテーマに定例研究会

日朝国交促進国民協議会


 日朝国交促進国民協議会第3回研究会「日朝条約と在日朝鮮人の権利」が16日、東京・千代田区の自治労第2会館で行われ、会員をはじめとする地域の日本人と在日同胞らが参加した。

 龍谷大学の田中宏教授と、朝鮮大学校経営学部の任京河専任講師が日本の過去の清算問題と関連する、在日同胞の処遇問題などについてそれぞれ報告した。

 任専任講師は最近、日本の新聞で掲載された4ヵ国(日本、中国、米国、南朝鮮)を対象にした世論調査を通して、朝鮮統一が近づいているという印象を受けたとし、にもかかわらず、いまだ日本の中で根強い朝鮮への蔑視感に危ぐを覚えると述べた。そして、日本は、1965年以降、国籍、権利面などで北南朝鮮および、在日同胞の処遇を差別的に扱ってきたが、朝・日国交正常化実現後には、決して北南を区別せず、等しく権利を保障すべきだと述べた。

 田中教授は日朝国交が成立した場合、朝鮮国籍を日本政府は認知することになり、そうすれば今まで表示として扱ってきた「朝鮮」は、国籍を意味するものになる、と指摘。そして、在日コリアンについては、統一国籍にするなどの対応をすれば、処遇は大きく様変わりする、と述べた。

 また、11月30日から5日まで同協議会代表団として訪朝した和田春樹・東大名誉教授と隅谷三喜男・東大名誉教授が訪朝報告をした。

 和田名誉教授は、その間対外文化連絡協会をはじめとする朝鮮側関係者と会談を行ったことを明らかにした。その際、朝鮮側は、1995年の村山談話について触れながら「朝鮮に対する植民地支配は40年も続いており、アジアの中でも例がない。その点からもアジア全体のおわびで終わらず、朝・日の関係に限定した謝罪が必要だ」と強調していたと述べた。

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