21世紀 同胞の法的地位
在日本朝鮮人人権協会「人権と生活」11号
在日本朝鮮人人権協会発行の雑誌「人権と生活」(2001年1月)11号がこのほど発行された。
今号では、「21世紀、分断の克服―祖国統一と在日同胞」、「同胞の暮らしを支える生活相談綜合センター」の2つの特集が組まれている。 また、編集部からは、21世紀を迎えるにあたって朝・日国交正常化における在日同胞の処遇について提言している。そのなかで、在日同胞に対する特別な地位の保障、すなわち安定かつ安心できる在留権を完全に保障することや、外国人登録法でいまだ除外されていない、常時携帯・提示義務などの廃止、さらに、民族性の保持、育成に特別な措置をとることなどが強調されている。 また、日本政府の対朝鮮人政策を検証するとして、大阪市在住の林範夫弁護士は、現在、在日同胞が差別と偏見に取り囲まれている最大の原因は、「日本政府の植民地政策と解放後も変わらない同化政策のためだ」と指摘。日本政府にその全的責任と、本来の姿に戻す義務があるとしたうえで、「そのための(差別と偏見をなくす)物心両面の援助を惜しむべきではない」と強調した。 そのほかにも、歴史学者の山田昭次氏、北海道在日朝鮮人の人権を守る会事務局長の山本玉樹氏が、それぞれ日本の朝鮮植民地支配と分断の責任について論文を寄せている。 また、同協会会員たちのエッセイや、生活上のQ&Aなど盛りだくさんの内容が盛り込まれている。 ※在日本朝鮮人人権協会=東京都文京区白山4―33―14。рO3・3812・6800 |