朝銀への金融整理管財人派遣について


 日本の金融当局が、譲渡される7つの朝銀信用組合に対して、18日から金融整理管財人を派遣し、近いうちに残りの譲渡組合にも同じ措置を取ることを決めたことと関連し、総聯中央の呉亨鎮副議長、在日本朝鮮信用組合協会(朝信協)の李庭浩会長は日、それぞれ要旨次のような談話を発表した。

呉亨鎮・総聯中央副議長の談話

 該当する朝銀信用組合は、組合員たちの権益擁護と地域経済の安定のため、すでに8ヵ月も前に、金融当局に事業譲渡のための適格性認定の申請を行っていた。

 にもかかわらず、金融行政当局が、検査期間を故意的に遅延させただけでなく、検査がほとんど終わろうとするこの時期に至って、譲渡組合に金融整理管財人を派遣するということは、朝銀の取引相手に不安感を与え、私たちの民族金融機関にダメージを与える不当な措置であると言わざるをえない。

 周知のように、バブル経済の崩壊後、朝銀信用組合は組合員と同胞の積極的な支援のもと、経営再建のためたゆまない努力を傾けてきたが、1部の組合が経営難などによって事業を譲渡しなければならなくなった。

 この間、譲渡組合は地方自治体から派遣された顧問団と、2000年4月以降は金融庁(財務局)の指導のもとに構成された業務監査委員会の厳格な管理下で、適切な業務運営を行ってきた。

 こうしたなか、朝銀信用組合と同胞たちは、日本当局が適格性を認定し、事業譲渡の許可さえすれば、組合の事業を再建軌道に乗せられるものと期待していた。

 私たちは今般、金融整理管財人派遣措置の背景に、1部の悪質な言論人、政治家らによる、いわゆる「北朝鮮送金説」など、無根拠で、かつ悪意に満ちた反朝鮮、反総聯の世論調査が横たわっており、信用不安を作り出して同胞組合員たちを朝銀から切り離そうとする意図があることを、断じて看過することができない。

 私たちは、日本当局が、不純な政治的意図を持って金融整理管財人を派遣しないことを要求する。

 私たちは、日本当局が1日も早く譲渡組合の適格性を認定し、事業譲渡を終えるよう、適切な措置を取ることを要求する。

李庭浩・朝信協会長の談話

 私たちは、1部の朝銀信用組合の破たん公表以降、同胞組合員の深い理解と協力のもと、また、日本の金融関連法と行政当局の監督のもと、これら組合の事業を合併組合に譲渡するために努力してきた。

 朝信協は、金融整理管財人が派遣される必要はないという立場を一貫して主張してきたにもかかわらず、今回、日本の金融行政当局が金融整理管財人を派遣するという措置を取ったことは、誠に遺憾なことである。

 私たちは、朝銀信用組合の事業譲渡・譲受が大幅に遅れているうえ、金融整理管財人が派遣されるというご心配をかけたことについて、同胞組合員の皆様に深謝する。

 私たちは、日本の金融行政当局と金融整理管財人が朝銀信用組合に対して、民族的差別なく公正に対応するよう求め、事業譲渡・譲受が1日も早く実現するよう努力する次第である。

 同胞組合員の皆様については、金融整理管財人が派遣されても預金は保護され、融資に関しても以前と何ら変わりはないので、今後とも変わらぬご愛顧を賜るようお願い申し上げたい。

 私ども朝銀信用組合の役職員一同は、激変する日本の経済金融環境のなかで、朝銀信用組合の再生と健全なる発展のために、同胞組合員皆様の期待と信頼に報いるよう全力を尽くす所存である。

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