春・夏・秋・冬 |
「?」「!」。世界でいちばん短い電報だ。疑問符は、「レ・ミゼラブル」の作者、ヴィクトル・ユゴー(1802〜1885)が、出版社に本の売れ行きを問い合わせるために打った電報で、感嘆符は、出版社からの返電。さすが、文豪である
▼世の中、IT(通信技術)革命の「まっただ中」。筆者も、その恩恵を受けている一人で、6年ほど前からインターネットを利用している。初期の頃は、通信速度が遅くて、いらいらすることがしばしばあったが、最近では、ほとんどストレスを感じないまでに技術が発達した ▼たとえば、南朝鮮の新聞。以前、1日遅れで配達される新聞を読んでいたのが、インターネットのお陰で、リアルタイムで閲覧することができる。それからメール。季節のあいさつとか、手紙の「しきたり」を気にしなくても良いし、いちいち切手を貼って投かんするわずらわしさがない ▼半面、便利さゆえの不都合もある。あまりにも情報が多すぎて、欲しい情報がなかなか見つからなかったり、情報の信頼度や作者の顔が分からなかったりする。手紙ならば、文字や文章の乱れで、相手の心のひだを推し量ることもできるが、電子メールではそうもいかぬ ▼情報は人間が持っている。それは、昔も今も変わらない。いくらIT革命が進んだとしてもだ。その人間と、いかにつき合っていくか。相手の目を見て、気心を知って、初めて通じ合える。「?」を使わなくても東洋には「阿吽(あうん)の呼吸」、「つうかあの仲」というものがある。読者と本紙の関係のように (元) |