更年期以降の女性に多い骨粗鬆症
女性ホルモン分泌の低下で
骨粗鬆(しょう)症は女性に多い病気。とくに閉経後に増え、60代では半分以上が骨粗鬆症だと言ってもいいくらいだ。
骨は皮膚や髪の毛と同じように新陳代謝を繰り返しているが、新しく作られる骨の量より壊される量が多くなると、骨は軽石のようにスカスカになってしまう。これが骨粗鬆症の状態だ。したがって、骨粗鬆症で1番怖いのは骨折しやすい状態になること。50代から80代にかけてが骨折の危険の高い年齢範囲とされるが、年齢が高くなるにつれて発生頻度も高くなっている。高齢者の場合は、骨折によって寝たきりになることも多いので、決してあなどれない。 若い人でも、月経不順や無月経などのホルモンの乱れ、無理なダイエットによって骨粗鬆症になる恐れがある。 では、なぜ女性に骨粗鬆症が多いのか。 女性ホルモン(エストロゲン)には肌や髪の新陳代謝、生殖機能の発育・促進だけでなく、骨量を維持・強化するという役割もある。そのため、更年期になってエストロゲンの分泌が低下すると、骨の保護作用が衰え、骨量は徐々に減っていく。 エストロゲンにはビタミンDの合成を助ける役割もあるので、腸のカルシウム吸収作用も年齢とともに低下する。したがって、更年期以降の女性は骨粗鬆症になりやすくなる。 ◇ ◇ 次の項目に当てはまる数が多いほど、骨粗鬆症になる率が高くなる。 @閉経を迎えた。または生理不順。 |