「在日朝鮮人の人権と人種差別撤廃条約」

大阪で講演会


 「在日朝鮮人の人権と人種差別撤廃条約」と題する講演会と報告会が11月30日、大阪府立労働センターで行われた。

 人権協会大阪府本部の韓明錫会長があいさつし、朝鮮半島を取り巻く情勢は好転しているが、日本当局の対朝鮮政策、在日朝鮮人政策に変化がなく、逆に後退していると指摘。また、人種差別撤廃条約に照らして、在日朝鮮人の人権状況を考えてみるべきだと述べた。

 大阪大学の村上正植助教授が「人種差別撤廃条約とは何か」について講演し、条約を批准した国家の義務について言及しながら、人種差別に対する正しい理解と予防措置を実施し、被害者の救済、実質的な平等を促進していくべきだと述べた。

 そして、公権力に対する人種差別の助長、扇動の禁止条項について述べながら、石原東京都知事の「三国人発言」は、明白な条約違反だと指摘した。

 なお報告会では、「日本政府報告書の問題点と石原東京都知事の発言」(武村二三夫・弁護士)、「外国人入居差別の実態と行政の対応について」(金秀禎・不動産コンサルタント)、「司法修習終了書の北朝鮮表示について」(梁英哲・弁護士)と題する報告がそれぞれ行われた。

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