金剛山歌劇団、ソウル公演

創団45周年記念/12月15〜17日、計4回


 金剛山歌劇団(李庄俊団長)が創団45周年を記念して、初めてソウルで公演することになった。11月28日、李団長と招請側の韓国文化財団の朴普熙理事長が都内のホテルで記者会見し、明らかにした。滞在期間は12月11〜18日の7泊8日間で、15日から17日にかけて4回の公演を予定している。李団長は、「今回の公演活動が祖国の自主的平和統一と民族の和解に大いに貢献することを望む。2〜4世のアーチスト集団による民族芸術の披露を通じて共同宣言履行に一役買いたい」と抱負を語った。

「金剛山の四季」など披露
共同宣言の履行に一役 

 ソウル訪問公演の総勢は81人。15日の夜、16日の午後と夜、17日の午後の計4回、ソウル市内のリトルエンジェルス芸術会館で公演するほか、景福初等学校、仙和芸術中・高等学校を見学する。

 公演第1部のプログラムは、合唱「アリラン」、チャンセナプ独奏「リョンガンキナリ」、民謡メドレー、チャンゴの舞など、民族色豊かなレパートリーで構成されている。統一された日を見ずに他界した1世への思いを込めた歌「願い」なども披露される。

 第2部は、今年各地で上演し好評を博した音楽舞踊組曲「金剛山の四季」。朝鮮が世界に誇る名山、金剛山を民族の誇りとして末永く伝えていこうという心を、歌と踊りを通じて表現した。第1章から第四章、そしてフィナーレで構成される。季節ごとに異なる金剛山の名前(春・金剛山、夏・蓬来山、秋・楓岳山、冬・皆骨山)が各章のタイトルになっている。

 南で2年前から金剛山観光が始まり、これまで多くの市民が訪れていることから、タイムリーな演目と言える。

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 会見で李団長は、今回の公演実現の経緯について説明した。

 それによると、話が持ち上がったのは6月の北南首脳会談の後。招請側の韓国文化財団は、首脳会談開催発表後に平壌学生少年芸術団の公演を主催(5月)するなど、文化活動を通じて北南間の和解に寄与してきた。9月には朴理事長が金剛山歌劇団の公演を観るために来日。福島・郡山での公演「金剛山の四季」を見た朴理事長は深い感銘を受け、「この内容をそのままソウルで公演してほしい」と、話が一気に進んだ。11月初旬に仮契約を結び、今回の正式な契約となった。

 「この間、う余曲折もあったが、共同宣言履行に寄与する共通の立場から、互いに情を通い合わせ公演実現にこぎつけた」(李団長)

 朴理事長は、「金剛山歌劇団のソウル公演は分断以来の意義深い歴史的行事だ」と話した。

 なお、公演はKBSTVを通じて南の全土で放映される予定。

民族教育の場で育ったメンバー
統一に尽力してきた、在日の生き様伝えたい

 李庄俊団長の話

 北南共同宣言が採択され、歌劇団創団45周年を迎えた意義深い年に、ソウル公演が実現したことをたいへんうれしく思う。

  総聯故郷訪問団の1世たちの姿は、総聯の同胞がなぜ半世紀以上も故郷の地を踏まなかったのか、ということを南の人々に知らせる機会となった。今回、ソウルで公演するのは1世ではなく3、4世が中心だ。総聯がもっとも力を注いできた民族教育の場で育った人材だ。ウリマルで公演を進行し、民族楽器を奏で、民族舞踊を踊る姿は、統一を実現するために異国の地でがんばってきた同胞の生き様をストレートに伝えることだろう。

  私たちはこれまでも統一のための芸術を追求してきたが、今後も要請があれば南でもどんどん舞台に立ち、統一実現に寄与したい。
(文責編集部)

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