群衆劇「チャンチ」に挑戦

総聯大阪・生野南支部/21世紀への希望込め


地域1、2、3、4世100人が出演

 間近にせまった群衆劇「チャンチ」(主催=生野南同胞ミレニアムチャリティ・フェスティバル)の上演(29日)に向けて生野南支部の同胞たちが、最後の追い込みに入っている。

 「チャンチ」は、この地域で育った1、2、3、4世の在日同胞100人が実際の年齢、役で出演する群衆劇。「チャンチ」とは、「冠婚葬祭」のうちの喜ぶべき通過儀礼「冠」、「婚」を指す。劇は、結婚式の日、1つの記念写真に収まる撮影現場での同胞たちの喜びと興奮の様子を描いている。

 16日、生野区巽西にある生野初級学校で行われた3回目の合同練習には、セリフのある50人の同胞出演者が参加した。

 実年齢も劇中人物と同じ83歳の姜斗振さんは、ハラボジ(おじいさん)役のセリフをしっかり覚えて参加した。姜ハラボジは「練習の雰囲気がとてもいい。上演がまちどおしい」と、貫禄を見せて、一緒に出演する若い朝青員たちを驚かせた。

 生野南支部では、今年を北南首脳会談の実現、離散家族の再会、大阪朝高の全国サッカー選手権での優勝、世界チャンピオン洪昌守選手の誕生など、矢継ぎ早に嬉しいことが起こった記念すべき年として位置付けている。そして、20世紀の終りを輝かしく迎えられたことによって、来る21世紀がきっと希望に満ちあふれた世紀になることを確信していこうという思いから、チャンチをあげようと、こうした企画を考えた。

 今回の企画について、李登庸・実行委員長(生野南商工会副理事長、52)は、「解放、分断55年後に初の北南最高位級会談が実現し、民族の歴史は統一へと大きな第1歩を踏み出した。そこで、新時代を創造する生野南同胞の民族的なパワーを示したいと劇を企画した。初めは大変なことを企画してしまったと思ったが、最後まであきらめず出演者一同精一杯やるつもりだ。当日は、たくさんの同胞、日本市民に観覧してほしい」と意気込みを語った。

 上演は11月29日、開演19時、チケット3000円。
 場所=東大阪市立市民会館。問い合わせは同実行委事務局まで。(рO6・6758・3247)

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