ニュースの眼
第2回北南経済協力実務接触 4項目合意
民族経済 発展への枠組み
交易の不確実性を最小に
8〜11日、平壌で行われた第2回北南経済協力実務接触で双方は、経済協力を制度的に保障するために必要な@投資保護A2重課税防止B商取引紛争解決の手続きC清算決済――に関する合意書の草案について討議し、見解の一致を見た。4項目の合意書は、早ければ11月末にも行われる第4回北南閣僚級会談で署名、採択される予定で、発効は来年初め頃になることが見込まれている。これにより、「経済協力を通じて、民族経済を均衡的に発展」させる(6・15共同宣言第4項)ための枠組みの1つ、経済協力のルールが初めてもたらされることになる。 直接決済・送金可 国と国の関係ではない、民族共同体であることを改めて確認した6・15共同宣言が経済協力についてうたったことで、ルール作りはより緊要な課題となった。そこで、「北南経済協力の制度的保障を整備するための」(朝鮮中央通信)経済実務接触が開かれることになり、その第1回が9月25〜26日にソウルで開かれた。 今回、仮調印された合意書草案は公表されていないが、南の報道などから四項目の要点を見よう。 @投資保護 また、社会主義の北側に南側企業が投資する際の最大の懸案だった、投資した財産の「収用・国有化」は原則禁止となる。 A二重課税防止 B商取引紛争解決の手続き C清算決済 安定、加速化の転機 これまで北南間の経済取引に「ルール」がなかったからだ。例えば北側にも諸外国との取り引きについて定めた対外経済関係の法規はあるが、南の企業に適用されるかどうかは必ずしも明確ではなかった。 一方、北側団長の鄭雲業貿易省局長は平壌駐在本社記者の取材に対し、「合意書は、6・15共同宣言に沿って進めていけば、あらゆる問題を同胞の期待とニーズに合うよう解決していけるということを示している」と述べた。 2国間では通例の「投資保障協定」と言わずに「合意書」の名称を使ったのも、共同宣言に則った、国家間ではなく民族共同体内でのルール作りだという精神の表れと言えよう。 南側団長の李根京財政経済部次官補は南の取材団に対し、「南北間交易の不確実性を最小化できる法・制度的装置がもたらされた。経済協力の大きな進展が期待できる」と語った。 今回の合意により、北南経済協力はより拡大、加速化していくだろう。(韓東賢記者) |