総聯中央委第18期第4回会議

徐萬述第1副議長の報告


 9日に行われた総聯中央委員会第18期第4回会議で徐萬述第1副議長が行った総聯中央常任委員会の第1議題報告「有利な情勢に合わせて広範な同胞との活動をより繰り広げ、総聯第19回全体大会を輝かしい愛国事業成果で迎えることについて」の内容は次のとおり。

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 昨年9月、中央委員会第18期第3回会議拡大会議が開かれてから1年あまりが過ぎた。

 今、20世紀の分水嶺に立って過去1年間の激動の出来事を感慨深く振り返るわれわれの胸は、形容し難い矜持で鼓動している。

 総括期間、祖国と在日同胞を取り巻く情勢と環境はまさに大きく変化した。

 全世界を驚きと感嘆の連続で震撼させた情勢の急変は、まさに金正日総書記が準備したものだ。

 さる10月、平壌で行われた朝鮮労働党創建55周年慶祝事業が社会主義勝利者の大祝典として、21世紀のチュチェ強盛大国朝鮮の新時代の開幕祝典として輝かしく装飾された。祖国は総書記の卓越した指導で、あれほど過酷だった「苦難の行軍」、強行軍を勝利のうちに結束させ、強盛大国建設偉業で驚異的な前進を達成した。

 また、総書記のたゆまぬ統一意志と指導により、55年の分断史において初めて平壌での出会いと北南首脳会談が実現し統一大綱である6・15北南共同宣言が採択されたことで、祖国統一の道程で画期的な転換の局面が開かれた。

 とくに、総書記が作戦指揮し自ら繰り広げる外交活動は、20世紀を飾り、新たな世紀を象徴する人類史的な政治活動として、全世界の脚光を浴びている。

 先月発表された「朝米共同コミュニケ」は朝米関係の根本的な転換期の始まりを示す特記すべき政治事変であり、総書記が米大統領の訪朝を準備するため平壌を訪問した米国務長官と行った外交活動は両国間の敵対関係を解消し、新たな関係を構築するうえで重要な契機を切り開いた。

 総書記の中国訪問に続き、ロシア大統領が訪朝し、世界各国が続々とわが国と国交を樹立するなど、世界政治の流れはチュチェ偉業に有利に大きく変化している。

 まさに、20世紀の最後の年である2000年に起きた劇的な出来事は、ひとえに
金正日総書記の卓越した指導力の輝かしい結実であり、総書記の周りに固く団結した祖国人民の一心団結の威力がもたらした貴重な獲得物である。

 総聯結成以来、初めて到来したこのような激動の情勢下で、総聯は祖国人民の荘厳な進軍に歩調を合わせ、山積した難関を克服しながら、総書記の綱領的教えを具現した総聯中央委員会第18期第3回会議拡大会議決定を徹底的に執行する愛国活動を繰り広げてきた。

 総聯は総括期間、情勢と環境の変化、総聯の実情に合わせて活動方法を大胆に転換し、すべての愛国活動を同胞生活により密着させ、とくに新しい世代をはじめとする広範な同胞をより多く網羅することに主力を置いた。

 総聯は結成45周年を迎えた今年、「生活奉仕、相互扶助活動をうまく行い、総聯結成45周年を全同胞挙げて輝かしく迎えよう!」とのスローガンを高く掲げて、大衆運動を力強く繰り広げ、総書記の綱領的教えを貫徹するための模範創造活動を企画し、愛国活動を新たな段階へと引き上げた。

 そうして、全組織的に作られた「同胞生活相談綜合センター」を通じて、総聯の姿を一新させ、新しい世代の同胞を広範に網羅する端緒を開いたのをはじめ、愛国活動において新しく貴重な経験を積んだ。

 これは過去1年間の活動を通じて、総聯が総書記の綱領的教えを全面的に貫徹し、愛国活動を大きく転換させていく基礎を築いたことを意味する。

 その過程でわれわれは、総書記の思想と意図どおりにさえ活動すれば、祖国の人民が「苦難の行軍」、強行軍の偉大な勝利者になったように、総聯活動を新たな高い段階に確固と強化発展させていけるとの信念に満ち溢れるようになった。

 総書記の綱領的教えを貫徹するための活動を力強く繰り広げるなかで開いた今回の中央委員会は、新世紀の初年に総聯第19回全体大会を招集し、19全大会を総聯の愛国事業の新たな高揚と輝かしい活動成果で迎えるための課題を決定することに目的がある。

 したがって、今回の中央委員会では、激変する情勢に主動的に対処し、総書記の思想と意図どおりに新しい世代をはじめとする広範な同胞を結びつけ、総聯の主体的力量を徹底的に強化することを中心に置き、19全大会まで全組織的に力を集中させる愛国活動の課題と目標、そのための対策を討議する。

 今回の中央委員会は、19全大会に向けて全組織、全活動家と愛国的な同胞が総決起し、総書記の綱領的教えの貫徹に向けて1人残らず立ち上がる重要な契機になるだろう。

金正日総書記を民族の領袖に戴き主体性と民族性を守ろう

 われわれは総聯第19回全体大会に向けて、新しい世代をはじめとする広範な同胞が金正日総書記を高く戴き、主体性と民族性を固守し輝かせる活動に総力を集中させる。

 金日成主席は次のように述べた。

 「金正日同志はチュチェ朝鮮の象徴であり未来です。金正日同志の指導のもとに今後、チュチェ革命偉業は限りなく前進するでしょう。私は金正日同志の卓越な指導があるため、朝鮮の未来について安心しています」

 振り返ってみれば、主席を亡くした後、祖国は人類史において類例ない最大の試練を経なければならなかった。

 数百年来の自然災害が相次いで押し寄せただけでなく、共和国を圧殺しようとする帝国主義連合勢力の孤立抹殺策動が無慈悲に加えられ、それは亡国の民になるか、自主的人民として生きていくかの判決を下す最もし烈な対決戦だった。

 その厳しい日々に、総書記は自ら創造した先軍政治を社会主義基本政治方式に掲げ、祖国と民族の運命を分かつ厳しいたたかいの陣頭に立った。

 父なる主席を亡くし血涙にむせぶ人民を、主席の遺訓貫徹へと立ち上がらせたのも総書記であり、帝国主義連合勢力と単身で立ち向かい社会主義祖国を確固と守ったのも総書記である。

 世界の政治史に例をみない不滅の革命実録を刻み、「苦難の行軍」、強行軍を勝利の行軍、楽園の行軍に転換させ、祖国の地に強盛復興するチュチェ朝鮮の新しい時代を切り開いたのも総書記である。

 とくに、総書記は自ら北南関係に劇的な転換をもたらし、統一強盛祖国の夜明けを導き、朝米関係をはじめチュチェ朝鮮の偉容を世界各地に轟かせ、全同胞の心のなかにより熱い民族の矜持と自負心、勝利の信念を与えてくれた。

 まさに総書記は、人類の面前でチュチェ朝鮮を世界的な政治大国、軍事強国に引き上げてくれた偉大な太陽である。

 総書記は「苦難の行軍」を陣頭で導く歴史の日々に、強盛大国建設の遠大な戦略的構想とともに、総聯を強盛する共和国の海外僑胞組織に築いていくための方針を示し、自ら手をとって導いてくれた。今年は温かい同胞愛で、総聯の同胞の久しい願いを解決し南朝鮮の故郷訪問の道を開いてくれた。

 そのためこんにち、総書記に対する在日同胞の信頼と敬慕の情は絶頂に達している。

 気がついてみれば、半世紀の間、父なる主席を絶対的に慕いついてきた純粋な気持ちをそのまま総書記に捧げ、順境においても逆境においても変わりなく総書記だけを信じ戴いてきた総聯の愛国伝統は、こんにち、その崇高な光を天下に放っており、われわれ活動家と愛国的同胞の矜持とやりがいはまたいかに大きいことか。

 総書記を民族の領袖に戴くことは北と南、海外全同胞の大きな誇りであり幸福である。

 われわれは総書記の世紀として輝く新しい世紀を目前にして、全同胞と全世界が総書記の偉人像に絶賛を惜しまないこの時期に、総書記をよりきちんと戴き、総書記の思想と指導を具現していく活動に全力量を投入する。

 われわれはとくに新しい世代の同胞に、非凡な知略と熟練した指導でチュチェ朝鮮をさん然と輝かせる総書記の偉大な政治について生きいきと知らせることで、総書記を新世紀の太陽として戴く熱烈な新世代の愛国者に固めていく。

 また、祖国統一の明るい曙(しょ)光をもたらした総書記の愛国愛族思想と、万民を魅了する総書記の人間像を広範に解説し宣伝することで、万民が賞賛する偉人を民族の領袖として戴いた矜持とやりがいで満ちるようにする。

 そのためにわれわれは、総書記の現行指導をはじめ同胞が関心を持って時々刻々知りたいと思う問題について、原理的なり生活的に逐次知らせていくようにする。

 とくに、総書記の慈愛深い姿を写したビデオや出版物を広く普及する活動に最大の力を傾けていく。

 われわれは祖国の衛星テレビ放送を通じて総書記の姿を広く知らせる事業システムを新たに設け、総聯中央に開設を予定しているインターネットホームページと各団体のホームページをはじめとする最新情報宣伝システムと、「朝鮮新報」をはじめとする総聯の出版物をフル稼働させて総書記の現行指導を迅速に知らせていく。

 金正日総書記を高く戴き新世紀に向かうこんにち、在日同胞社会で民族性を守ることは総聯と在日同胞が愛国愛族の代をしっかり受け継いでいくための最も切迫した問題である。

 こんにち、同胞社会で民族性を守る活動を力強く繰り広げなければならないのは、民族の統一と復興発展の輝かしい前途を確かに見すえながら、民族的愛国運動をいっそうたゆまず展開していかなければならない現情勢から提起される切迫した要求である。

 祖国が自主の偉容を誇り、統一の展望が確固と開かれた今こそ、総聯同胞だけでなく民団と日本国籍を持つ同胞などすべての在日同胞が民族的矜持と自負心を抱いて一丸となって進む時だ。

 同胞社会で民族性を守るこの崇高な仕事は総聯だけができる仕事であり、また総聯が責任を持って遂行しなければならない栄えある民族的偉業である。

 われわれは結成以来積み上げてきた愛国業績を輝かせながら、新世紀に迎える19全大会に向って全組織的な力を注ぎ、新しい世代のなかで民族性を守り受け継いでいく大衆運動を新しい段階へと確固と引き上げねばならない。

 われわれは何よりも新しい世代に、在日同胞はたとえ日本に住んでいても、昔から1つの血筋を受け継ぎ、悠久な歴史とさん然たる文化を持った愛国心の高い朝鮮民族の一員である民族的矜持を与えねばならない。

 とくに、偉大な指導者を戴き、世界政治の激浪のなかでも民族の自主性を確固と堅持している誇らしい民族であるとの自尊心を熱く植え付けていく。

 それによって、こんにち同胞社会で民族性を守ることが真の愛国であり、いわゆる「在日論」を掲げて同化に進んだり、「帰化」することは自己の生命のルーツをなくし、民族統一と繁栄の力強い時代の流れに逆行することだということを悟るようにしなければならない。

 そうすることで、新しい世代自らが民族性を守る運動に先頭きって進むようにする。

 われわれは、新しい世代が民族の魂が込められた母国語を学び使う運動を、こんにちの環境に合わせて大々的に繰り広げていく。

 われわれは準備を進めて新年の第1・4半期内に、全組織に「朝鮮語教室」などの成人学校、「青年学校」を1つ残らず開設し、新しい世代の中で民族性を守る強力な拠点にその場を整え、運営していく。

 それによって、全組織と全活動家、愛国的同胞が立ち上がり、新しい世代が母国語を使い朝鮮名で堂々と暮らし、民族結婚をし、民族固有の良俗と美風を生かしながら暮らしていくよう導き手助けしていく。

 それとともに、すでに支部単位で作られた多彩な同胞情報交流網と商工団体のコリアンネットワーク、朝青のユースネットワークと留学同の学生情報ネットワーク、青商会の民族文化委員会の活動などを、同胞の結び付きを強化し民族性を守る有力な手段としてより高く掲げていく。

 われわれは世紀が変わる年末と年初の各種同胞の広場、新世紀初年の意義深い太陽節(主席の誕生日)と2月の名節(総書記の誕生日)を慶祝する事業を、過去のいついかなる年よりも多くの同胞を網羅して意義深く組織しなければならない。

 そうして、同胞祝賀の集いと講演会、金剛山歌劇団と歌舞団の公演、各種多彩な文化スポーツ行事と文芸、スポーツサークル活動などを通じて、同胞社会に民族の情緒が溢れるようにすることで、総聯19全大会をより意義深く迎えるだろう。

生活・権利擁護し同胞を幅広く網羅しよう

 われわれは総書記の教えどおりに、変化した現実に合わせて活動方法を直し、大衆地盤を拡大するための活動を中心とし、第19回全体大会までこの事業で転換の前途を確固と開かなければならない。

 金正日総書記は次のように述べた。

 「総聯は、大衆が愛する組織体となり、各界各層の広範な同胞をより多く組織に結びつけなければなりません」

 われわれは前回の中央委員会で総書記の綱領的教えに従って、総聯の組織機構と活動方式を、新しい世代を主役に据え同胞生活に密着させ奉仕できるように転換させる方針を提起したと同時に、総聯支部重視、階層別団体の役割向上に力点を置き、終始一貫活動してきた。

 とくに、総聯東京都本部管下の七支部で「同胞生活相談綜合センター」の開設を中心に模範創造活動を行い、その経験を大きな本部と主要支部に一般化させ、それに基づいて中小の本部と多くの中小支部 
にも「同胞生活相談綜合センター」を設けるようにした。

 「同胞生活相談綜合センター」が開設され活動を始めたことで、同胞の間では「総聯の姿が同胞のための真の服務者に変わっている」、「これが総書記の願う総聯の姿だというから、信頼でき大きく期待できる」との熱烈な支持と共感を呼び起こした。

 センターの活動には、われわれ活動家とともに、総聯分会委員と団体の役員、熱意ある同胞が積極的に立ち上がり、今まで支部と分会との接触が少なかった同胞専門家、資格所有者たちの間でも、同胞のために服務する活動力量が新たに発掘され、増加している。

 民団同胞も、総聯でなければ思いもよらない大胆な事だと羨み協力しており、センターには多くの民団、未組織、日本国籍の同胞が訪ねてきている。

 われわれは、総書記の綱領的教えの正当性と生活力をはっきり示す貴重な成果と経験に基づいて、総聯を各界各層同胞の支持と信頼を受ける同胞大衆組織に強化するうえで、19全大会まで必ず確固たる転換の土台を構築しなければならない。

 第1に、「同胞生活相談綜合センター」などを、新しい世代をはじめとする同胞の要求と期待に合わせて、実際に実績をあげるようにし、センターを拠点にした同胞奉仕体系を全組織的に完備した成果をもって第19回全体大会を迎えねばならない。

 まず、綜合センターが開設されたことを知らない同胞がいないよう、その存在と活動を知らせるための宣伝事業を、総聯同胞はもちろん、各界各層の広範な同胞の間に繰り返し知らせねばならない。

 センターが実績をあげるためにはまた、センターの地域(巡回)相談員をきちんと整え、彼らの役割を高めなければならない。

 センターの活動の基本が、同胞が訪ねて来ることにあるのではなく、相談員が同胞を訪ねることにあるだけに、活動家が同胞の間に入る事業体系を確固と打ち立てねばならない。

 すべての組織では、総聯東京都本部の模範創造事業のよい経験である「総聯荒川支部方式」を一般化させ、「支部居住専従活動家の会」の活動を正常化するようにしなければならない。

 そして、すべての活動家が相談員の任務を担い、地域の同胞たちのなかに入ることを徹底的に生活化し、同胞、とくに新世代同胞の生活上の要求を誠心誠意助け、それを解決する実力を備えることに精力的に取り組むべきだ。

 センターが事業の実績をもって権威と信頼を高めるためにはまた、生活奉仕と権利擁護に直接取り組む専門団体と機関の役割をいっそう高めるべきだ。

 専門家、有資格者、経験者たちを網羅している人権協会、科協、医協、また、大規模な「同胞ブライダルフェア」を開催した結婚相談所、今年六月に発足した「同胞就職情報センター」、今後結成される「高齢者、障害者福祉連絡会」などの団体は、地域同胞社会に接近、密着して活動し、総合センターで提起される奉仕事業により大きく貢献すべきだ。

 われわれは、地域センターが同胞たちの相談案件を適時に解決できるよう、本部と地方センター運営委員会の機能と役割を高め、中央レベルの支援システムもよりよく整えるだろう。

 総聯の各組織は、センターの奉仕性、実効性を高めると同時に、同胞たちに対する民族や国籍を口実にした就職、住宅入居の拒否など、すべての社会的差別と民族的尊厳を損なう暴言、暴行を根絶させ、同胞たちの人権と生活権をしっかり守っていく。

 第2に、広範な同胞たちとの活動を進めるため、階層別団体の役割を高めなければならない。

 商工会、朝青、女性同盟、青商会をはじめとする階層別団体が自立性を高め、それぞれの特性に合わせて対象同胞との活動の幅を大胆に広げてこそ、各界各層の同胞を愛族愛国の力量として、より広範に結束させることができる。

 19全大会を控え、われわれが大きな関心と力を注ぐべき階層は、ほかならぬ21世紀の総聯の継承者、主役であり、統一強盛大国の主人公たちである20、30代の新世代青年たちと若い同胞たちだ。

 総聯のすべての機関は、朝青、青商会、留学同などの団体とその活動家を大切にし、積極的に押し出し、青年学生運動を、幅広い新世代団体らしく、生きいきと行っていけるよう助け、活動の条件を保障し、20代、30代の同胞青年をより多く組織に結束させなければならない。

 全体大会を控え、朝青は4万人同胞青年訪問談話運動を引き続き力強く進め、会員を大幅に増やし、青商会も目標通りにすべての県と地域に組織をつくり、留学同も支部チャラン(自慢)運動で組織をいっそう拡大するだろう。

 経済情勢が依然複雑で、企業経営も日増しに難しくなるなかで、すべての機関が同胞商工人たちの生活と企業を守り、誠心誠意で助けることについての要求がより切実に提起されている。

 こうした状況下で、総聯の経済3団体の役割が大きい。

 商工団体は、経済専門団体としての機能をいっそう高め、団結と闘争で彩られた商工連合会結成55周年を目指した、経営支援、会員拡大運動をより力強く進め、商工人の経済生活上の権益を擁護し、商工人を強く団結させなければならない。

 朝銀信用組合は最終段階に入った合併再編成事業を一日も早く実現し、相互扶助の精神と団結の力で組合の大衆的な地盤を固め、組合をより強化、発展させなければならない。

 金剛保険は、同胞たちの実利を図る保険会社らしく、予想出来ない自然災害と事故により敏感に対応し、同胞たちの保険的権益を守るうえで、より大きな役割を果たすべきだ。

 各界各層の同胞たちのなかで愛国愛族の力量を大きく拡大していくためには、同胞女性たちを対象にした活動がとても重要である。

 女性同盟は、新世代の同胞女性たちを中心にした世代別の集いを多彩に催し、「訪ねよう、隣の同胞」とのスローガンを掲げ、六万人同胞女性訪問運動を引き続き進め、自身の力量を大きく拡大した成果をもって、全体大会を迎えなければならない。

民族教育の発展により大きな力を

 総聯19全大会に向かって力を注ぐべきもう1つの中心課題は、在日同胞のなかで民族性を固守し、在日朝鮮人運動の継承者を育てる重要な偉業である民族教育事業を新たに強化発展させるための契機を開くことだ。

 こんにち、民族教育を発展させることは、新世紀にも総聯と在日朝鮮人運動の命脈をしっかりと継ぎ、同胞たちの子女教育に対する念願を立派に実現するために提起されている重要で切迫した課題である。

 19全大会を目指し、民族教育事業で提起される焦眉の問題は朝鮮学校の生徒数を増やすことだ。

 こんにち、学齢期の子どもを育てる新世代の同胞のなかでは、金正日総書記の権威とわが祖国と民族の尊厳が前例なく輝き、統一祖国の未来を確固とはっきり展望できるようになった激動する情勢のなかで、家庭と子どもたちの将来を左右する次世代の教育に対する関心がいっそう高まっている。

 われわれは、朝鮮を取り巻く情勢が総聯の愛国偉業と民族教育事業の正当性と優越性に対する共感に急変したこの時期に、組織の力を総動員し、朝鮮学校の生徒数を増やすことにおいて必ず転換の契機を開かねばならない。

 各組織は、民族教育の正当性と生活力を朝鮮学校の生徒たちと卒業生の堂々とした姿を通じて生きいきと知らせ、統一祖国と次世代の未来に対する新しい希望と抱負を伝える様々な教育宣伝活動を積極的に行い、同胞社会で次世代教育問題と「同胞子弟は朝鮮学校へ」という主張が大きな世論になるよう努力すべきだ。

 とくに、すべての組織では、毎月行っている生徒を増やす集中行動に、専従活動家と非専従活動家のみならず、学父母をはじめとする新世代の熱心な同胞も積極的に参加するようにしなければならない。

 そして、中等教育実施55周年を迎え、21世紀の初学年度になる来年を、各学校は、より多い同胞子女を受け入れた成果をもって迎えるべきだ。

 各組織では、日本学校に在学する同胞子女を午後夜間学校、土曜児童教室など、各種の民族教育網に網羅し、彼らに民族の精神を育むことにも大きな力を注がなければならない。

 高級学校が所在する本部をはじめとする主要本部では、日本学校に民族学級を作る対策を立て、日本行政当局との活動と、講師を育てる活動を進め、来年の新学期に民族学級をたくさん開設しなければならない。

 各組織はまた、学校を愛する運動と、民族教育の権利を擁護し拡大する運動を新世代同胞を中心に大衆的により活発に推し進め、学校の運営と教育活動の物質的保証をよりしっかりと確保し、新学年度の教育助成金を増額させる活動で明らかな前進を遂げるべきだ。

 われわれは、民族教育事業を全機関的、全同胞的な運動として力強く推し進めるため、県単位の民族教育対策委員会の役割を決定的に高め、地域単位の民族教育対策委員会を学区単位を基本にして再編成していく。

 民族教育対策委員会では、民族教育事業に対する同胞学父母の意見を組織に反映させ、学生を受け入れる活動と学校を愛する運動、非正規教育網の拡大と教育権利擁護のための運動を逐次総合し、それを深化するための活動に責任をもって取り組むべきだ。

 そして、総聯支部をはじめとするすべての組織が一致して在日朝鮮人運動の生命線である民族教育事業を同胞との活動の中心に据えて、愛国活動を計画し、進めるべきだ。

 教育活動家は、民族教育に対する同胞たちの支持と信頼は教育の質を高めることにあると肝に銘じ、来年1月に開かれる教育研究大会を重要な契機として朝鮮語の素養をはじめとする資質と教育方法の向上に努めるべきだ。

 われわれはまた、時代の要求と同胞たちの志向に沿って、新しい教科書の編さん事業を責任をもって推進するだろう。

 とくに朝鮮大学校は、より重要になった自身の使命を果たすため、教育事業で新たな転換を遂げ、愛国人材を育成して科学研究の殿堂としてより立派に整備し、創立45周年を意義深く迎えなければならない。

祖国の統一と繁栄に貢献を

 民族分断から55年ぶりに、初めて北南両首脳による平壌での出会いが実現し、全同胞の統一念願が反映された北南共同宣言が調印されたことで、不信と対決が持続してきた北南関係は、信頼と団合の関係へと転換し、祖国統一の新たな局面が開かれた。

 共同宣言発表後からこんにちに至るまでにも、かつてない出来事が起きている激動の現実は、全同胞とともに、総聯の活動家と在日同胞たちに大きな喜び、統一に対する新たな希望と確信を与えている。

 金正日総書記の指導によって整えられた北南共同宣言は、民族同士が力を合わせて国の統一を最も順調に早めることができる民族自主宣言、民族団合宣言、統一志向宣言である。

 民族自主、大団結、連邦制を基本内容とした民族共同の統一綱領である歴史的な北南共同宣言を履行するところに、統一された富強な祖国を建設する大路があり、こんにちのこのうえなく高潔な統一愛国は、まさに6・15共同宣言実現に貢献することにある。

 祖国統一情勢において、新しい転換期が始まった今日こそ、総聯と在日同胞が北南共同宣言を支持し、それを実現するための民族の偉業に、統一の主体として貢献していかねばならない時だ。

 総聯は、歴史的な北南共同宣言を支持し、それを実現することを基本とし、在日同胞の間で民族的団合をより強化するため、積極的に活動していく。

 われわれは、6・15共同宣言を支持し、その履行に貢献する統一愛国の立場に立って、民団同胞との民族的団合を積極的に成し遂げていくであろう。

 総聯は、すでに民団中央に提起したとおり、北南共同宣言を支持し、その実現を望む人間であれば、団体所属の差異と過去を問わず、固く団合して統一の大門を開いていく民族挙げての偉業にともに乗り出していく。

 われわれは、同胞の住む地域と各階層別に、年末年始の忘年会、新年会、季節などを生かした花見、野遊会を多彩に進め、同胞たちの権利と生活を守るための共同行動も進めていく。

 現在、南朝鮮の人々たちの間では、北南共同宣言を支持し歓迎する世論と祖国統一の機運が日増しに高まっている。

 われわれは、民族自主と連邦制統一実現のため、南朝鮮の各階層との連帯、連合を強化することにすべての努力を傾けていくであろう。

 また、北南共同宣言を阻害し妨害する、いかなる反統一的、反民族的策動も堅固に反対し排撃していくであろう。

 金正日総書記の格別な愛情と配慮により、総聯の同胞たちの南朝鮮故郷訪問が実現したことは、在日朝鮮人運動において大変大きな意義を持つ出来事である。

 われわれは総聯の同胞たちの故郷訪問事業を、今後も引き続き北南共同宣言と閣僚級会談の合意に込められた精神にのっとって、統一愛国偉業に貢献する事業として進行していく。

 総聯のすべての活動家と同胞たちは、新世紀の強盛祖国実現への大きな抱負を抱き、社会主義祖国の復興発展に積極的に貢献しなければならない。

 朝鮮労働党創建55周年を勝利者の大祝典として飾ったその勢いで、必勝の信念と楽観に満ち、新しい段階の社会主義経済建設を力強く促進している祖国の新たな姿は、祖国の人民たちとともに、試練と苦難も経て愛国至誠を尽くし、社会主義祖国を擁護、支援してきた在日同胞たちに大きなやりがいと喜びを与えている。

 総聯の全活動家と在日同胞たちは、総書記の指導のもと、民族繁栄の新たな時代を開いている祖国に対する信念を確固として持ち、強盛大国建設により特色ある貢献をしていく。

 われわれは、ジャガイモ農業をはじめとする農業発展に寄与し、わが国の工業発展のため、現代的な各種設備と機材を送る大衆運動を力強く展開していく。

 これと共に、祖国との合弁、合作事業と経済交流、貿易事業に進んで取り組んでいくであろう。

 総聯は、有利な情勢に即して、対外活動をより力強く推し進めていく。

 こんにち、北南関係とともにわが国を取り巻く国際関係において劇的な変化が起きているなかで、朝・日関係の正常化を求める声は日増しに高まっている。

 にもかかわらず日本当局は、20世紀も終わろうとするこんにちに至っても、過去の歴史に対する謝罪と補償を避け、朝・日関係を真に改善しようとする態度を見せていない。

 これは、朝・日両国の共通の志向にもそむくものであり、平和と安定に進もうとする現在の歴史的流れにも逆行することになる。

 朝・日関係正常化の基本は、あくまで過去の歴史に対する日本当局の謝罪と補償にある。

 また、過去の清算に基づく朝・日国交正常化が実現されてこそ、在日同胞の特別な法的地位が保障され、その生活条件も安定する。

 こんにち、日本当局に対して誠意ある態度で朝・日会談に臨み、過去の清算問題に対する決断を下すよう内外の声を高めることがとくに重要だ。

 われわれは、広範な日本市民の間で朝・日間の非正常な過去を1日も早く清算し、善隣友好関係を成立させねばならないという世論を大きく喚起させ、このための連帯運動を力強く進めていく。

 われわれは日本の全政党との親善協調関係を強化し、中央と地方単位で朝・日国交正常化の早期実現のための日朝議連の活動が、より活発に行われるようにしていく。

 また、各地方で政党、労組、階層別団体などによる超党派的な友好親善団体が組織されるようにし、共和国訪問事業など、すべての契機を利用して親善交流事業を積極的に進行するよう務めていく。

 われわれは地方自治体をはじめ、各種地域団体との連携をより緊密に持ち、民族教育事業と同胞高齢者・障害者らに対する実質的な支援など、在日同胞の生活と権利に対する当然の保障措置がなされるようにしていく。

 またわれわれは、朝・日国交正常化を展望して、在日同胞が「参政権」による「共生」の道ではなく、独立国家の海外公民として、民族の主体を持って日本市民らと協調して生きていく正しい道を開いていかねばならない。

 われわれは今回の会議で提起された愛国課題をあますところなく執行し、新しい世代をはじめとする広範な同胞たちを結びつけ、愛国課題遂行を早めた輝かしい実績を持って、歴史的な総聯第19回全体大会を誇らしく迎えなければならない。

 このための重要な鍵は、総聯の各組織をよりしっかり固め、全活動家の責任感と役割をいっそう高めることにある。

 総聯組織をしっかり固めるうえでわれわれが引き続き力を集中させねばならない単位は、同胞と直接活動する総聯支部と分会、階層別団体の基層組織である。

 すべての地域、すべての事業分野では、「総聯分会代表者大会―1999」で提起した「愛国愛族分会創造運動」を、有利な情勢と自己の特性に合わせて多彩な模範創造運動、大衆運動として活発に進め、基層組織をよりしっかり築き、愛国課題遂行で明確な模範を創造した成果を持って、歴史的な全体大会を迎えなければならない。

 われわれは、活動家と同胞商工人らの情熱を積極的に集め、愛国運動を保証する財政事業を円満に解決するうえで、引き続き大きな関心と力を注いでいく。

 総聯の活動家たちにとって、こんにちのような有利な情勢のなかで自己の偉業に対する正当性、勝利に対する確信に満ちながら活動した時はかつてない。

 今この時こそ、総書記を高く戴き、時代と歴史の前に課された栄誉ある任務を責任を持って遂行する総聯の活動家の手本、海外僑胞運動の先駆者として真の姿を見せねばならない。

 すべての活動家たちは、21世紀の在日朝鮮人運動に対する総書記の深い思想、遠大な構想と綱領的教えの意味を深く把握し、それを自己の部門で必ず具現するという固い覚悟で活動しなければならない。

 また、総書記を中心に一心団結し、活動家同士の同志的結合をより厚いものとして、愛国運動の新しい高揚と飛躍を遂げるうえで先駆者的役割を果たさなければならない。

 これとともに、急変する情勢と現実発展の要求、同胞たちの志向に正しく応えていけるように、活動の実力を早く整え、活動スタイルの革新に全力を尽くさねばならない。

 われわれはまた、愛国運動を継承発展させていく新たな活動家隊列を、全分野で展望性を持って準備させることに、格別な関心と力を注がねばならない。

 19全大会までの活動方向も明白であり、占領すべき目標も明確だ。
 今回の中央委員会が提起する愛国課題をすべて遂行する時、われわれは新世紀の在日朝鮮人運動の明るい未来を確かに保証する跳躍台を用意できる。

 私は、全中央委員らが、広範な同胞たちとの活動で新たな転換を起こし、総聯第19回全体大会を勝利者の大会として、21世紀の在日朝鮮人運動の新たな里程標をつくる大会として迎えることに、本分を尽くすことを固く信じながら第1議題の報告を終える。

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