ミレフェスティバル
第5回朝・日文化交流/新潟
民族教育は当然のこと
理解深める日本市民
新潟朝鮮初中級学校で15日に行われた「ミレフェスティバル――第5回朝・日文化交流」。同胞と日本市民ら1000余人が参加し、市民レベルの朝・日友好親善を深めた。
近隣の中高校も合流/1千余人が参加 この集いは6年前、朝鮮学校の処遇改善を求める県内の同胞と日本市民の声が高まるなか、「同胞と日本市民との交流をワンステップ高め、朝鮮学校への理解をさらに深めてもらおう」と、同校オモニ会と「朝鮮学校を支援する新潟県民の会」が「バザーと朝・日友好文化交流の集い」を開催したのが始まり。昨年からは、21世紀を担う子どもたちの未来をより平和で幸福に暮らせる地域社会に築いていこうという願いを込めて、「ミレ(未来)フェスティバル」と改称された。参加者も当初700人だったが、今回は1000人を超え、地域の一大イベントとして定着していることがうかがえる。 この日は、授業参観を通じて民族教育に触れた後、焼肉を食べながら、朝・日の学生と日本市民、金剛山歌劇団による文化公演などが行われた。生徒らの公演では、同校中級部による踊り「ボトナム(柳)通り」(1959年12月から始まった在日同胞の朝鮮への帰国に際し、彼らが記念に植樹していった市内から埠頭までの柳の通り)や、同校と10年前から交流を深めている山ノ下中学校と、今回初めて参加した県立新潟北高校による吹奏楽などが披露された。 友人に誘われ同校を初めて訪れたという近所に住む日本人女性は、「朝鮮学校は不気味というイメージがあったが、実際に来て見ると、子供たちの表情はとても明るく、印象は180度変わった」と語る。 公演初参加の新潟北高の河井美奈子教員(30)は、「朝鮮学校の存在すら知らなかった生徒たちにとってはとても良い経験になった。これからも朝鮮学校との交流を深めていきたい」と述べていた。 新潟で朝鮮への米支援活動を行っている川村邦彦さん(64)は、「なぜ朝鮮人が日本に住み、そして帰国していったかという史実を日本人は決して忘れてはいけない。在日朝鮮人が日本で民族教育を受けるのは当然のことであり、日本政府は朝鮮学校を『1条校』に準ずる学校として扱っていくべきだ」と強調する。 また、他の集会への参加予定を調整してこの集いに駆けつけた元県議会議員の阿部信夫さんは、「今日のようなイベントだと誰でも気軽に参加できる。これからも毎年やりましょう」と話していた。 9月から準備を進めてきたオモニ会会長の金慶子さん(44)は、「それぞれ家庭の事情もあり、大変ななかでも子どもたちのためにと、これまで5回も続けてきた。このフェスティバルをきっかけに、多くの日本市民に朝鮮学校を知ってもらえれば」と話していた。 なおオモニ会が準備した売店も好評で、これまでの収益金と合わせて新しい通学バスを購入する予定という。 |