趙明禄特使、米大統領と会談
関係改善への意欲示す
国務長官とも広範囲に
報道によると、朝鮮民主主義人民共和国国防委員会委員長で朝鮮人民軍最高司令官の金正日・朝鮮労働党総書記の特使として米国を訪問している朝鮮国防委の趙明禄第1副委員長が現地時間の10日午前、ホワイトハウスでクリントン米大統領と会談した。
会談で趙第1副委員長は、米国との関係改善への意欲を示した金正日総書記の親書をクリントン大統領に手渡した。 また趙第1副委員長とクリントン大統領は、会談で両国の国交正常化への道筋を探る広範な課題を話し合い、「6月に行われた南北朝鮮の首脳会談により、今回の歴史的な(趙明禄第一副委員長の)訪米が実現する環境が整った」との認識で一致を見たし、会談は「時にユーモアを含み、温かい雰囲気で、率直な意見交換もあった」という。会談には朝鮮外務省の姜錫柱第1副相とオルブライト米国務長官が同席した。 これに先だって趙第一副委員長は同日、国務省でオルブライト米国務長官とも会談し、朝鮮の「テロ支援国」名簿からの削除、朝米相互連絡事務所の設置、核、ミサイル問題などが話し合われた。 8日に特別機で平壌を出発した趙明禄第1副委員長は、8日にサンフランシスコに到着し、ウィリアム・ペリー前対朝鮮政策調整官主催の非公式晩さん会に出席。9日にワシントン入りして発表した到着声明で、朝米関係を新たな段階へと進める画期的な変化を築くよう、米首脳部と率直な協議に最善を尽くすと表明した。 一方、平壌7日発朝鮮中央通信は、ワシントンで6日、朝鮮と米国との間で、朝鮮を「テロ支援国」名簿から削除する問題と関連した共同声明が発表されたことを報じ、以下のように伝えた。 朝鮮と米国は、テロが国際平和と安定に対する脅威となることについて見解を同じくし、いかなる国、個別人士に対するあらゆる形態のテロに反対する政策の重要性について認めた。 とくに、米国側は、同共同声明で冷戦時代の遺物である「テロ支援国」名簿から朝鮮を削除する意思を表明した。 これは、朝鮮を不当にテロと関連付けてきた米国の政策が、もはや通じなくなったことを実証したことになる。 したがって、朝米対決に終止符を打ち、新しい21世紀の朝米関係を構築するうえで肯定的な作用を果たすだろう。 |