朝鮮への支援米

新潟初中生徒が収穫

日本のNGOが協力


 自然災害により食糧難に苦しむ朝鮮の人々を助けようと、新潟朝鮮初中級学校の全校生徒らが「新潟NGO朝鮮民主主義人民共和国こども支援連絡会」の協力のもと去る五月に植えた、朝鮮に送るための支援米の稲刈りが9月22日、新潟県見附市の水田で行われ、同校の中級部生徒が参加した。

 田んぼに到着した生徒たちは、自分たちが植えた苗が立派な稲に育っているのをみて、「きれいに育ってる!」「自然の力ってすごいね」と歓声を上げた。初めは恐る恐るかまを手にしていた生徒らもすぐに慣れ、手際よく刈り取っていった。刈られた稲は農家の人に渡され、すぐに脱穀された。

 趙香順さん(中3)は、「このお米が早く朝鮮のこどもたちの口に入ればいいなと思いながら稲を刈りました」と満足気な表情だった。

 同校の金炳燦先生は、「自分たちの力で稲を植え、刈り取る、そしてその米を朝鮮に送るという一連の作業を通じて、生徒たちは祖国をより身近なものとしてとらえることができたと思う。これからもこのような課外授業を続けていきたい」と話す。

 米支援に協力してくれた同連絡会事務局長の川村邦彦さん(64)は、「私たちの送っている米は本当に微々たるものだが朝鮮の人々に日本市民の気持ちを伝えたかった」と言い、水田を提供した太田真輔さん(41)は、「私の田んぼでよければいつでも使ってください」と語っていた。

 お米は県内のほかの農家の支援米(65トン)とともに、10月末に朝鮮に送られる。なお、支援米を送っている農家は過去2年間で100件を超える。また来年3月には協力農家が現地を訪問し、民間レベルの交流を深める予定だ。

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