自治体が助成金増額を

広島初中高で公開授業


 広島朝鮮初中高級学校が6日、対外公開授業を開き、市議会議員、行政、教育関係者、市民団体のメンバーら110余人が訪れた。これまで同校は、教育関係者を対象に授業を公開したことはあったが、一般市民に公開したのは初めてのことだ。

 参加者たちは、幼稚園から高級部までの教室を回りながら国語、日本語、英語、音楽などの授業を見学した。

 休み時間にも生徒に近寄っては「学校は面白い?」、「好きな科目は?」などと質問し、交流を深めていた。

 続けて舞踊、民族楽器、歌など、生徒たちの芸術公演を観覧し、食堂で朝鮮料理を食べた。

 参加者たちは、「生徒たちの表情が明るい。朝鮮語と日本語の両方を流暢に話す姿に感動した」(岡本重人・新社会党広島県本部書記長)、「自分の民族について学ぶというはっきりとした目的があるのか、学ぶ姿勢が真しで熱心」(平木典道・広島市議会議員)などと感想を語っていた。

 現在、県下で朝鮮学校の保護者を対象に保護者補助金を支給している自治体は広島市、呉市、大竹市のみ。県が支給する補助金も日本の私立学校の7分の1に過ぎない。

 朝鮮学校が置かれたこのような状況について蒲原敏博・県議会議員は、「日本政府が朝鮮学校を認めていない状況で、地方自治体独自の助成金を増やしていかなければならない」と話していた。

 同校は11月中旬に学園祭を開き、一般市民に民族教育を広くアピールする計画だ。

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