センサー/住宅市場に空家の影響
日本の住宅市場は昨年、金融面でのバックアップなど政府の対策で一時的に盛り上がったが、秋口から再び減速している。
三和総研ではその背景として、金利の上昇や厳しい所得雇用環境といった要因のほかに「住宅の不稼働ストック」、すなわち空家の増加があると指摘している。
総務庁のデータでは、住宅戸数が世帯数を超えたのは1973年。この時点の空家数は172万戸だった。それが98年には576万4000戸と3.4倍に増加し、住宅の総数に占める空家の比率は11.5%に達した。
増えているのは、マンションブームや消費税引上げ前の駆け込み着工で供給され、景気後退とともに売れ残った賃貸・売却用物件だとされる。
三和総研では、住宅市場は新築供給のフロー市場から、中古住宅やリフォームといったストック市場にそのウェイトを移して行くとしている。