ニュースPICK-UP

アジア女子ハンドボール選手権―熊本
シドニー目指して、朝鮮チームが出場

朝鮮戦争時住民虐殺-米国は責任を
朝鮮外務省代弁人、談話発表


済州道でも政治犯虐殺/4・3事件関連、資料発見

南の与党が新党結成

国連人種差別撤廃委に日本政府が報告書

京都市弁護士会/政府に差別是正求める
民族教育保障、無年金同胞救済


アジア女子ハンドボール選手権―熊本
シドニー目指して、朝鮮チームが出場


 朝鮮の女子ハンドボールチームが、今日から熊本で始まった第7回アジア女子ハンドボール選手権大会兼シドニー五輪アジア予選に出場している。

 出場メンバーは、98年のアジア競技大会(バンコク)で準優勝した当時の選手11人を中心にして、さらに6人を補充した17人。朝鮮ハンドボール協会の金基成書記長を団長とする朝鮮選手団一行22人は20日、福岡空港に到着した。

 今大会には朝鮮のほかに中国、日本、台湾、南朝鮮の5チームが出場。リーグ戦形式で、アジアでただ1枚の五輪切符をめぐってし烈なたたかいを繰り広げる。

 朝鮮は24日に南朝鮮、25日に中国、27日に日本、29日に台湾とそれぞれ対戦する。



朝鮮戦争時住民虐殺-米国は責任を
朝鮮外務省代弁人、談話発表

 朝鮮外務省スポークスマンは20日、朝鮮戦争時の米軍による住民虐殺の資料が相次いで発見されたことと関連して談話を発表。その責任を厳しく追及した。

 談話は、米軍は朝鮮半島の北半部地域を一時占領していた時期、黄海南道信川郡だけでも全人口の4分の1にあたる3万5380人、合わせて数10万人の住民を野蛮な方法で虐殺したと指摘。米軍の住民虐殺は、「上部の命令によって準備された計画的な集団虐殺行為、非戦闘員を標的にすることを禁止した国際条約と戦争法規を侵害した反人倫的犯罪行為」だと強調しながら、米国はその責任から逃れようとしていると非難した。(朝鮮通信)

 

済州道でも政治犯虐殺/4・3事件関連、資料発見

 朝鮮戦争当時、南朝鮮の軍と警察が、済州道「4・3蜂起」関連者を、正当な手続きなく銃殺するよう命じた資料が公開された。

 在米同胞の李ドヨン博士が19日、ソウルでの記者会見で明らかにしたもので、公開された資料は1950年8月30日、南朝鮮海兵隊情報参謀が済州警察局城山浦警察署長あてに送った「予備検束者銃殺執行命令依頼の件」。知人を通して入手した。

 文書には、「本道(済州道)の戒厳令が実施されたあと、貴署にいるD級およびC級の予備検束者のうち、銃殺未執行者に対して貴署が銃殺を執行し、その結果を陸軍本部情報局済州地区CIC(防諜隊)隊長に報告することを依頼する」と明記されている。

 

南の与党が新党結成

 南朝鮮の与党、国民会議の後継である新党「新1000年民主党(民主党)」が20日、結成され、金大中「大統領」が総裁に就任した。

 500以上の市民団体が「候補者不適格者」の立候補反対運動を進めるなど、既成の政治勢力に対する不信が強まるなか、新党結成で総選挙を乗り切り、政権の基盤を確保するのが狙い。しかし、連立を組む自民連は、合意していた議院内閣制への改憲の方針を綱領に盛っていないことに抗議し、党首脳を出席させず祝辞も見送った。

 創党大会で金総裁は、総選挙での安定議席確保を条件に「金正日国防委員長に南北最高位級会談を提起したい」と語った。

 

国連人種差別撤廃委に日本政府が報告書

 日本政府が昨年末、人種差別撤廃条約の順守状況に関する初めての報告書を、国連・人種差別撤廃委員会に提出していたことが明らかになった。日本の第1回報告書提出期限は97年1月だったが大幅に遅れ、その2年後とされている第2回報告書の提出期限も過ぎてしまったので、2回分を合わせた形となっている。

 在日同胞の人権問題に関しては「在日韓国・朝鮮人」という項目を設けた。これまで各委員会に提出してきた報告書がひたすら問題を隠そうとしていたのに比べると、朝鮮学校への大学受験差別を正直に記述するなど若干前進が見られるが、「(同胞子女を)公立学校に受け入れて差別なく扱っている」など欺まん的な内容も多い。報告書に基づく審査は夏頃の見込み。

 

京都市弁護士会/政府に差別是正求める
民族教育保障、無年金同胞救済


 京都市弁護士会(村山晃会長)と同弁護士会の人権擁護委員会(一岡隆夫委員長)は11日、小渕恵三首相と中曽根弘文文相宛ての要望書を提出し、民族教育権の保障と無年金状態に置かれている在日外国人への救済措置を求めた。

 要望書で同弁護士会は、民族学校に対して「1条校」と同等の資格を認定し、日本の私立学校と同等以上の助成を実施すること、在日外国人の無年金高齢者や障害者に、少なくとも無拠出の老齢福祉年金(年間約41万円)や障害福祉年金(1級約100万円)を支給することを求めた。とくに民族教育に関しては、国連の子どもの権利条約などがその権利を保障していることを指摘しながら、国が民族学校を「学校」として認めないことによって「深刻な差別が継続している」と強調した。

 同弁護士会は同日、京都府知事と府下の各市町村長、京都大学などの国立大学長にも同様の要望書を提出した。同弁護士会は1998年11月に初めて京都朝鮮中高級学校を訪れ、実態調査を行っている。