経営トレッド/電子商取引


 電子商取引(Electronic Commerce=EC)とは、コンピューターのネットワーク上で行われる、企業間の受発注と決済、企業―消費者間のショッピングなど、取引全般を言う。

 最近では、一般家庭にインターネットが急速に普及していることもあり、オンラインショッピングを指して使われることが多い。最大の特徴は、家にいながらにして欲しいものを買うことだ。だが、日本では今のところ、支払のための銀行振り込み、代引きなどインターネットを離れた処理が必要な場合が多く、すべてをネット上で行うにはまだ時間がかかりそうだ。

 コンビニが商品の受け渡しなど、地域のEC拠点になることが期待されている。

 「セブンイレブン」(約800店)はすでにNECやソニーなど7社と組んで、2月にECの新会社を設立すると表明しているが、今年に入って「ファミリーマート」など5社が電子商取引分野で包括提携することで合意した。店舗数は1万2500、全国43都道府県の展開で国内最大のEC拠点網となる。通産省では、日本の消費者向け電子商取引は2003年までに98年の50倍、3兆1600億円になると見込んでいる。

 電子情報の盗用や書き換えを防ぐセキュリティーが確保され、お金をデジタル化してネット上の決済などに用いる「電子マネー」が普及すれば、ECも加速するだろう。                            (尹弼錫・朝大経営学部長)