春夏秋冬
今年、日本と南朝鮮、米国で選挙が行われる。朝鮮半島の今後を占う意味において、その結果が注視されるところである。というのも、朝米、朝・日間にはトータルな意味において国交樹立問題が提起されており、南北朝鮮では経済など民間交流が進んでいるからだ
▼中でももっとも注目されるのが、米大統領選挙である。2大政党の候補者としては共和党ブッシュ、民主党は副大統領のゴアが有力視されている。本選ではブッシュ有利というのが大方の見方である
▼米国の政策は10年を基調に立案されるので、民主党から共和党に政権が変わったところで、急激な変更はないだろう、と予測されている。それにしても94年のジュネーブ合意、そして昨年9月のペリー報告に基づいた対朝鮮政策が維持されるのかどうか、非常に気にかかる
▼今月22日からベルリンで再開される朝米高官会談で、ペリー報告に伴うミサイル問題などの包括的な次官会談の開催問題が協議される(米国務省声明)。もし実現すれば、国交樹立をはっきりと視野にいれた会談になるが、その流れが次期政権に引き継がれるのかどうか
▼共和党政権が誕生すれば、金大中は国会議員選挙の勝敗にかかわらず、その対策用に起用した右腕の林東源(国家情報院長)を駐米大使に起用するという。太陽政策の破たんを意味するジュネーブ合意の白紙化をけん制するためらしい
▼日本は17日付で、日朝会談を熟知するアジア局長人事を発令した。会談再開を前提にしたものであると指摘されている。米国に翻ろうされる日・南朝鮮外交。独り立ちできるのかどうか。 (彦)